mixiユーザー(id:7886422)

2019年06月24日22:58

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山中千尋トリオ@常陸太田

私が聴きに行くコンサートの98%はクラシック音楽です。しかし昨夜、久しぶりにジャズをお隣の常陸太田市パルティホールで聴いてきました。ピアノ山中千尋、ドラム桃井裕範、ベース山本裕之のトリオです。

ジャズの演奏の流れは、そのほとんどが以下のような感じです。
主題(1コーラス)→各プレイヤーの即興(数コーラス)→ 主題(1コーラス)
だから、ある程度、予測しながら聴けるので、それほどジャズに慣れていないクラシック音楽好きの私でも楽しめます。

女性ジャズピアニストの山中千尋は、桐朋音大でクラシックを学び、その後、渡米してバークリー音大でジャズを学びました。数ヶ月前、テレ朝『題名のない音楽会』に出演した時、誰でも知っているクラシックの名曲を洒脱なジャズ・アレンジで聴かせてくれて、そのセンスに私、いつかライブを聴いてみたいと思っていました。そんな時、FBで彼女のライブが常陸太田であるという情報が流れてきたのは、当日の10日ぐらい前。すぐに電話をしてチケットを予約しました。
ホールに入って驚いたのは、1000人ぐらいのこのホールの前半分はほぼ満席、後ろ半分は誰も座っていないという奇妙な光景でした。こんなの初めてw。

演目は、クラシックを原曲にしたジャズ、山中千尋のオリジナル曲、ジャズのクラシックとも言えるテイク・ファイブ、サマータイム、フランスのジャズピアニスト、ミッシェル・ペトルチア−ニのオリジナル曲。アンコール2曲を含め計10曲の2時間ライブ。
楽しいジャズの時間でした。

私は、山中千尋はテレビでみたジャズとクラシックをクロスオーバーするピアニストという印象を一掃してくれました。彼女は完全にジャズの人でした。主題をもとにして、それを即興的に演奏するのはジャズの一般的な奏法。主題がクラシックのものであっても、八木節のような民謡であっても、誰でも知っているポピュラーであっても同じこと。即興のセンスがもっともプレイヤーにとって肝になります。山中千尋の即興は非常に洗練されたクール・モダンなもので、カッコイイ。そして時々、クラシックっぽい端然とした弾き方をするのもユニークです。私が大好きなピアニスト、フリードリヒ・グルダはジャズも弾きました。クラシックでは頂点を極めた天才でしたが、ジャズは趣味の域だったと感じています。山中千尋は、ジャズではグルダを圧倒していると思いました。
あっ、ベースの山本裕之の即興もなかなかオシャレでした。

6/14に東京でアポロン・ミューザゲート弦楽四重奏団のコンサートを聴いた時、4つの楽器をいかにして調和させるかというスタンスで演奏されていましたが、今回の山中千尋を中心としたピアノ・ドラム・ベースの三重奏(トリオ)は、プレイヤー同士の音楽的会話がなかなかおもしろく、ある意味で挑発しあったり、対決しあったりしてなかなかエキサイティングでした。まさにインター・プレイの真骨頂でした。

山中千尋は小柄でしたが、なかなか可愛らしいチャーミングな方で、トークもなかなか上手でした。彼女は群馬県桐生市出身。
「桐生市のお隣りは太田市なので、茨城県の常陸太田市には親近感を感じました。」という話が出た時、私はひとりでつぶやきました。「常陸太田市のお隣りの日立市は、あなたの生まれた桐生市とは姉妹都市だよ。誰か教えてあげたらいいのに…w」。
機会があったら、また彼女のジャズを聴いてみようと思いました。

これはアンコールで演奏された“so long”の動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=Uk-FX0jFbYQ




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