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2019年06月11日17:00

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音楽評論家・吉田秀和氏の七回忌にでた本

私が尊敬する音楽評論家かつ前水戸芸術館館長の吉田秀和氏は2012年5月にお亡くなりになりました。ちょうど今年は七回忌にあたります。それに合わせたかのように、『吉田秀和・孤高不滅の音楽評論家』(河出書房新社)から出版されました。(七回忌記念本と言っているのは私だけですが…w)

昨日、“密林”でポチ買いしたところ、今日、届きました。早っ!まだ断片的にしか読んでいませんが、とてもおもしろい。

故丸山才一氏の追悼文では、「批評家は2つのことをしなければならない。第一にすぐれた批評文を書くこと、第二に文化風土を準備すること。この両面を備えていたのは吉田秀和だけ。」という内容。
そういえば、サントリーホールで行われた丸山氏の吉田氏への「お別れの言葉」もすばらしかった。その時のことを記した私の日記がこれです。
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1858934139&owner_id=7886422

小澤征爾のエッセイでは、学生だった小澤氏を音楽の専門家として扱ってくれた批評家だった…とあった。ただ晩年の吉田氏は、自分のオーケストラでもある水戸室内管弦楽団と音楽監督・小澤氏のことは、ほとんど批評することがなかった。

政治学者・音楽評論家の片山杜秀氏の「心の底流していた声を聴く」では、もし“吉田秀和とはいったい誰だったのか”という問いに対して、尊敬の念で受け答えをしているかのような文章を寄せていました。

吉田秀和氏自身の評論とエッセイもあります。「私の文章修行」では、TVでみた相撲の取り組みを文章で表現する訓練をした話、「意味深い演奏」では、吉田氏が音楽評論をするに当たって基準にしたのがヨーゼフ・シゲティのヴァイオリン演奏だったという話。なぜなら楽曲の意味をどこまでも深く追求し、それを再現した姿をみたから…とありました。

今、ちょっとバタバタ気味なので、いま時間をかけて丹念に読む時間がないけれど、そのうち熟読します。

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これは和田誠氏のイラスト。
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