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2019年04月04日06:48

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ちょい遅いけど「まんぷく」感想

後に何も残らないけどたのしいドラマだった。
序盤で萬平が何度も牢屋にぶち込まれたりと同じ話が繰り返されるところとか「大丈夫か?」と思ったけど、基本的に最後まで同じことの繰り返しだったのでまあ大丈夫だった。

これは“キャラもの”やね。
萬平と福子の夫婦はそれだけだとぜんぜん話が転がらないキャラなので、エキセントリックな脇役をいっぱい配置してウザ絡みするっていう構図が基本になってる。
なかでも鈴さんが秀逸で「とりあえず否定から入るスタンス」で、最後の最後まで場を引っ掻き回していて最高だった。

当初、安藤サクラがクローズアップされてたけど福子は思ったほど主体にならず、やはり「まんぷく」ということで萬平・福子の夫婦のおはなしということなのでしょうけども、事実上の主人公は萬平さんだったな。
面白いのはこのご時世に「モーレツ仕事人間」「夫を影で支え続ける妻」「ブラック労働」「テレビの力」などを肯定的に描き、「不当逮捕」「お上の圧力」「特許侵害」やらをネタにしながら“社会問題”としては一切立ち入らずにサラッと流して描いたこと。

僕は途中までは「福ちゃんはいつ萬平にキレるんかな?」と思ってモヤモヤしながら見てたんだけど、最後まで萬平を支え続けるできた女房のままでした。
カップヌードル…じゃなかったまんぷくヌードルを作り始めたあたりで「あ、そういうドラマじゃないんだ」ってやっと気づいた。
実話ベースのネタを拾いつつ、あくまで定番のコメディ・定番のホームドラマとしてやってるんですね。

ただだけど、イマドキだとポリコレ棒で相当叩かれそうなネタをガンガン突っ込んでくるあたりに、一見これ無邪気にやってるようでいて、実は意図してやってるんだろうなって思った。

仕事が好きで没頭すると周りが見えなくなって家庭を一切省みないお父さん
自分の才覚を自分のためには一切使わず、ひたすら旦那を援護する奥さん
発明というか新商品の開発が直に社会貢献に結びついてるっていう考え
他にもいろいろ…

もう完全に「昭和の価値観」で作られている。
ネットとかで批判されそうな要素をユルイ感じの物語にあえて入れ込んである。

これはイマドキの風潮だと意識高いひとびとが目を三角にして反発・否定するようなモノですけど
「そうじゃない」
「物事はアリかナシかじゃないんだよ」
「必ずいい面と悪い面がある」
「大切なのはバランスなんだよ」
っていうことを仄めかしているんだと思った。

よかったと思います。


「まんぷく」期間平均21・4%、半分青い上回る
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=5562365
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