「呪いのアイテム」というのを前に書いたが
前回はエヴァの悪口が目的ではなく、アメリカの1920年代とか日本の1990年代とか今の世界がエヴァとシンクロしているということだった
それでこの本
同じ分野の人が一番詳しいというのが私の持論だけどこれはある程度のクラスにないとダメな話で
漫画やアニメの人はまあトップクラスと言っていいと思う
例えば政治や経済や外交や学問は日本はトップクラスとは言えず
その分野に詳しいといいだすやつはポンコツや西洋かぶればっかりで信用には当たらない。
でまあ、この本は押井守という映画監督が他の監督を基本的にボロクソいう話で
押井守がわりと好きな人以外はお勧めしない、特にジブリ関係のボロクソぐらいはジブリファンは読んではいけない
それでこの本の一番重要な部分を一行だけ引用しろというめちゃくちゃな要求が来たら
最初の方にある
（「勝ち組・負け組」は無意味なデオロギーの再生産）という前段階があるのだが説明すると
強い奴とやっても、弱い奴とやっても勝ちで同じという「勝ち組・負け組」というのは「相対的なもので」
弱い者いじめが好きな奴が常に勝ち組かというとあまりに無意味で
数字、つまりお金を指標とするとジェームズ・キャメロンやビル・ゲイツのように資本主義のお金の上限まで行ったしまった人間はなにをすればいいのかという
同じく無意味なものになるし、そもそも数値が信用できない（お金というただの数列）
ということなわけだ。
人間は基本的に勝って相手をコントロールするという戦いを常にしているわけだ。
その不毛な戦いを無意味だと悟ってどうするか
それを踏まえたうえで私がこの本の一番重要な部分だと思うのは
『僕に言わせると、勝敗の肝というのは「自分が勝っている」という幻想の中にいるかどうかなんだよ。自分は負け組に入っちゃった、と思ったとたんに勝敗論に対する興味を失うんだ。だからあの手の勝敗は無意味だ』（P9）
だと思っている。説明はしない。わかる人だけがわかればいい。
ちょっとだけ書くと
人間は基本的に勝って相手をコントロールするという戦いを常にしているわけだ。
その不毛な戦いを無意味だと悟ってどうするか
ただ子供の時に神童と呼ばれて、勘違いして、もっと頭のいい人がいて挫折して、ニヒリズムに陥ってる人が職場や学校（特に大学の先生）に多いけど、ニヒリズムというのは実は「思考停止状態」なのに本人はそう思ってないので無視していい
そのうえでニヒリズムに陥らないようにするには
�／佑箸靴討�
資本主義の今の時代勝つと次はそれ以上を求められてそれを続けていくという「倍々ゲーム」なわけだ
２をだしたら次は４で次は８だと、だとすると30回勝ち続けるには２の30乗というとんでもない数値が必要となる
世間という相対的な第三者の勝ち負けではなく
「自分で勝利のラインを作って、そのラインを越えたら勝ちとする」という方法
��会社や映画といった組織の場合（日本の企業には数百年経営しているような会社はたくさんある）
「前の年の作品や売り上げという倍々ゲーム」ではなく
大きな赤字をつくらず、黒字を維持するという方法がある
書くのが面倒なのでここらへんでやめておくが
勝ち負けの後の人間についての続きは「ロンググッドバイ」に書くとしよう
それで「呪いのアイテム」の該当箇所は
『リンチは呪いのアイテム部分』『ドラクエのアイテムでいうと「サタンヘルム」「もろはのつるぎ」』
「リンチは呪い系のものを感じるんだよね強力なんだけど周囲をあとめて不幸にしちゃう部分がある」
「クリエーターはアナーキーでなくてはならない」（p156）
中原中也もゴッホも手塚治虫も宮崎駿もアナーキーでありつづけた（続けてる）
あとまあもう一つ書き加えれば
鈴木「でも敗北宣言って言ったけど、押井さんは敗北の歴史でしょ？」
押井「敗北宣言をすることで次の勝利条件を見つけようと思っているだけ」
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