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2019年01月04日12:43

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年越しの最中にPCがぶっ壊れかけるという

クソ面倒な事態に見舞われつつ、

ご挨拶にかけては地味に喪中なので寒中お見舞いを言うにとどめつつ

年末年始のセッションのことを書いていく。


去年末29日土曜日にモノトーンミュージアム、しらたき氏GM。このヒロイン俺が合宿でやったら若い人にトラウマ植え付けるタイプの奴だの巻。
あけて2日水曜日、BoA3、私GM。しっかりした神話蘊蓄シナリオだったはずなのに何を考えてお正月ロボに赤いコンドル刺して動かすことになったんだっけの巻。


モノトーンは市販のSSSだったので
あまりしっかりネタバレするべきではない感もありますが、
良い悲劇……というか
PCとPLが試される悲劇でした。

ヒロインと敵ボスの間に強いつながりがあるため、
こう……
ボス戦に向かっていく中で
ヒロインのストレスをどう慰めてあげるか、
あるいはエンディング時、グッサリキツイ描写になるか、苦い思いを描写するか、
そこへのビジョンを作成する必要があるシナリオ。
何も考えずにGMとシナリオに任せてると「今回の話きつかったねー」になってオシマイなんですが、

それは、「上手いやり方」を用いるとある程度防げる。

おそらく一番傷つくNPCに対して、「その人にとって一番救いになる」ケアの仕方をビジョンを持って用意してやること……なんですが、
これがなかなか「誠心誠意向き合ってあげる」とかでは橋にも棒にもかからないことが多そう。

GMのヒロイン難易度設定次第なんですが……


例えば説得的になだめようとするとき、
「私はこう思う」からの前向きなセリフ、で考えても
それだけでは効かないんですね。

「彼女にとって一番必要な言葉」を、「自分」の慣例志向や欲求をキッチリ廃して考えた上で、
作成した台詞を、あくまで言い方として「私はこう思う」と話し始めるのはいいのですが、
前提は「彼女本位」での言葉作成。


しかし、
それを見透かしてくるようなGMの場合、ヒロインも見透かしてきて心象も落ちがちというデリケートな事案でもあり。


そうすると、「PLはケアノウハウ重点」、「PCは誠意重点」という乖離でもって
「相手本位で考えてPLが作り出した正解」を「正解かどうかなんて知らないようなPC本位な誠意」で表現する、
というのが構図としては一般化されるものなんでしょうが、
だからっつってこれ明日からできるほど簡単な作業ではないものでもあり。



今回は、ボスを「持ち上げる」というか、
きちんと彼の評価を徹底的に高くすることで
ただの敵との戦いではない「誇り高い戦い」に
個人対個人でなく、公的にも意義を変更することで対応し、ヒロインにもそれを受け入れてもらえました。


いくつかやり方は思いつきます。

私がヒロイン付きのハンドアウトやってたなら、
「そのまま闇墜ちしていくとこうなるからね」みたいな敗北済みのPCで
反面教師の水底に引きずり込もうとして他PCからのツッコミとともにヒロインに自主的に逆へ歩いて行ってもらうか、

こっちが悪役を気取ってボスを「正義の味方」に仕立て上げ、戦いの意義価値を変えるか

と言ったことは頻繁に行うところ。

モノトーンのセカイ系悲劇って
PCによるヒロイン誘拐が有効すぎるイメージがある……。




しかし、
私も近いネタをやりたがることもありますが
これ「高難度ヒロイン」セッションと言っていい。
私がやってたら条件次第ではNGワードカウントが一定になったあたりでヒロイン一発伽藍堕ち→ラスボス化だったわ。
やりごたえはけど、「どのメンツでなら開催してもいいかな」ってのを多少慎重に考えたいヤツ。
「難易度が高い」こと自体が「好みに関わる」というか。
最終的に好き嫌いなんでしょうけど、
この苦い展開を嫌う人は、苦い展開が嫌いと言うより
「苦い展開を書き換える、救うための手腕に自信がない、難易度が高い」ために嫌うことが多いでしょうから、
本当に「好きな人を選ぶ」以上に「できる人を選ぶ」というか……

苦い展開が好物の人はそのままできるんですが、
「苦い展開好きだから、救うための行動何もしなかったんだねふーん」に
なるか、するか、或いは防ぐか、というあたりについては
GMもちょっと意識、注意しといたほうがいいというか


テクニカルなお話でした。
話末のプレイレポートもとっても実のあること書いてあった風に見えるし(こういうことがあったよ(一般的ではない)だけ書いてオワリ、というのが昨今の色んなとこのサンプルシナリオレポートで散見されたのでここは嬉しい)
なんか勉強になった
というか
勉強してみたいシナリオだった。
自分がGMだったらどう回してただろう?自分がヒロイン演じる時はどうするだろう?
自分が他のPC番号に入ったら、他の参加者が自分のPC番号に入ったらどう立ち回るだろう?
みたいなのをプレイし終わった後で考察する余地がすごいデカイ。


とりあえずGMの「血に染まった御標(赤インク使った印刷物)」とかの小物の準備や
芯の通ったNPCの会話行動など、
「その”世界”を目の当たりにし、耳にしている」という没入感へのサポートが強かったので
大変いいセッションおさめだったと言える。





明けて水曜日は、
初日の出を止めるお話。

「イーストエンドの名前を持つ孤児」で「魔法の弓を持つ」PCを持ったプレイヤーが
お久しぶりに参加できるということで


射日神話のシナリオと
漂流してきた桃太郎の話やったときに
彼を参加させられなかった経緯もあり
焼き直しというのではないですが
発展形としてもう一回その辺のテーマに入り込むお話をして
ご来光を迎えようという。




太陽神というのはもちろん世界各地にいて
世界中の太陽神集めてギャグマンガやるみたいな作品も裏サンデーとかにありましたけど、
ここを「三本足」「鳥」「天に弓ひく」に絞るところまでは前回の射日神話シナリオでやっているので、

今回は、もすこし具体的というか
各々関係のない「エジプトのトート」と「アメノワカヒコと返し矢」みたいなのを
上述のキーワードで無理やり結んでしまう
みたいな方法で話をでっちあげます。

「”知恵”が”地上の人間”に持ち込まれたことに対して、天罰が下り、もう一回やり直す羽目になる」というのは、
射日神話のエッセンスと6割くらい被るところがあるわけで(逆に言えばせいぜい六割ですが)、
それが土地々々で「良いこと」か「悪いこと」かが評価が分かれたりするのが文化伝播や文化対立の歴史の面白いとこでもありますし、
後に「ヘルメスと習合したエジプトの知恵の鳥神トート」がどの程度三足烏と同一視して良いかは謎ですが
「天から降りてきた後傲慢になった神が、天に弓引いた罰で一回死に、そっくりな後任が建てられる(=生まれなおす)」という太陽の再生を思わせるミュトスとヘルメス信仰は相性がいい感じがして、



「地上に知恵をもたらした精霊が地上の生活に零落して、人々の暮らしは見た目豊かにするんだけど天には弓引いてる」みたいな
どっちかっつうと堕天使グリゴリの系譜になりそうな話ができて

これをイーストエンドから追ってきてるサムライが
自国で長く紛失していた「悪い太陽を射落とせる弓」をもったPCに出会うことができた

というシナリオとしては単純な構造……

にするとPC一人だけで終わっちゃうので、
これに付け足していきます。


トートと言えばトートタロット。それまでのタロットの一部を新しいものに改変した
クロウリーさんの成果ですね(N◎VAのタロットこれなんだね)。

つまり「新興魔術によるあたらしい世界秩序表現」として
BoAでも重要な意味を持つタロットを読み替えかねない知識なわけですが

こういうのに目をつけたがる邪悪な魔術師や結社は枚挙にいとまがない。


というわけで、



件の魔神を奉じ、封じているノマドというか移動型山賊部族を作成し、
真教の世で細りつつあるその部族の末を案じる部族長に、
「魔神の力を強めれば、ないし復活させれば対抗できますよ、ついては協力しよう」と言い寄ってきた魔術師がおり、

その術師たちをすら出し抜けないかと考える部族長の、
その娘が、右腕を引き換えにする丁々発止の末、こっそりと「ご神体」をもっていることだけは隠しながらすでに逃亡済みであり、
これがPCに接触をとるのだけど、
敵結社の「ごく一部の人間」だけはそのことを知っており、追っても来ている……


……

まあ白状すると結局RWBYというか
ヤンママの部族に脅迫に来たシンダー団の関係に
ヤンのここ最近の金髪の子可哀そうみたいな受難の数々を混ぜた感じです。


魔神の本体がないことを知らなければ、魔術結社は魔神復興のノウハウだけ披露して成果が得られないみたいなことも起きかねない。

しかし、この展開は
「部族」と「娘」という二つの家族を天秤にかけ、どっちかがどっちかの囮になるような形状を受け入れて初めて実現する。

親も娘もそれを納得ずくで行うが、
双方言葉にしないので「自分が相手のための囮になってる」と思って行動するのでちょっとちぐはぐになる。


これ自体が鎖になるので、
魔術結社側の、より聡い構成員にしてみれば
「どちらもあまり遠くに行かない」のに非常に有用なので、

Xデーとなる「初日の出」、
古い太陽が死んで新しい太陽が生まれる儀式にもってこいな大晦日の夜、
そこまでの時間稼ぎは完了したも同然


みたいな構造ができます。


「魔神を奉じている部族」を滅ぼすというのが一番わかりやすい倫理ですが、

「魔神を封じ続けてもいる」ノウハウを持った一族であることを評価したり、
「いい加減この時代で、家族としての部族そのものの存続を憂いている」ような一人のリーダーに共感したりすると、

彼らの裏で「彼らに直接、反真教的な悪さをほのめかしている」連中の仕事が目につき、

どこまでを邪魔して、どこまでを許すかの線引き調整が
各PCでタイトになってくる。


この調整が済んだら、
初日の出とともに行われる「魔神復活の儀式」を
新年とともに迎えよう、
というようなお話。



敵の手管が入り組んでおり、
一枚岩でないどころか3〜4枚の派閥があり、
調べて出てきたそれらに一個ずつ対処していくと、クライマックスに用いることができそうな対抗策が6〜7個あるみたいな形状になるのは私のシナリオ的にいつものことというか、
それ全部やればヒロインは助かるわ敵は弱体化するわいろいろ起こせはするんですが、
その流れでラスボスがお正月ロボになるとはGMあまり思ってなかった(右手を「魔神の欠片を握りしめた、敵に付けられた義手」にされてたヤンさんが、その義手に取り込まれるイメージはあったけど、2〜3個の対抗策をここに放り込まれたので普通に切り離され、変形した義手だけが残った)。


カオスフレアで数年越しのフライング登場していたフィージアも
こちらでやっと悪役をやれている。
賢者様のおん為よ、その程度の傷なら安かろう(ヤンさんのトラウマ役)。



さて、次は買い換えたPCで書けているといいな。
ハードディスクエラー量が激増したのが(エラーチェックがめっちゃ仕事して今すごい持ち直してるけど、不安定は不安定)年末最終金曜とかいう最低のタイミングだったから
配達がいつまでたっても動かないという。
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