アウトバウンド？

　インバウンドの愚痴みたいなことを書いたばかりだが、それに答えてくれる
ような大きな記事を朝日新聞で発見。ズバリ海外に旅立つ日本人「アウトバウ
ンド」の話だ。観光庁のデータでは２０年ほど前から１７００万人を行ったり
来たりというから、インバウンドのほぼ半分くらいだろうか。この記事を書い
た編集委員によると、問題は海外へ出る人の出国率を表す指標。日本は１３・
５％で、８人に１人くらいという計算になる。
　では、海外はどうか。シンガポール、マレーシア、イギリスは１００％以上
で、台湾が６１・９％、韓国が４４％だという。その数字を示した上で、「地
球上を人々が動き回る時代にじっとしたままの日本人。そんな姿が浮かび上が
る」と綴っている。まさに、私がもやもやしていたのと同じ感情だ。でも、私
らみたいなロートルが海外へ行ったところで、あまり社会貢献にもならない。
　やっぱり問題なのは、２０代の若者の出国率が２０年間で４割も落ちている
こと。でも、出国率はあんまり変わっていないので、若者人口自体の減少が大
きく左右しているようだ。実際は二局化が進み、何度も海外に出る若者とまっ
たく動かない若者に分かれるらしい。そういえば娘は就職前の大学４年になっ
て、ベトナム、イタリアと２回も海外旅行をした。いい気なもんだなあと父親
は思ったが、実は貴重な経験をしたのかもしれない。グレイハウンドバスでア
メリカを１周した私、その後に韓国も２回行っているが、昔はそんな度胸もあ
った。日本人はもっとアウトバウンドに関心を持つべきだろう。