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2018年12月16日20:36

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LSD 間違いの喜劇@大倉山記念館

楠美津香さんの一人シェイクスピア、初期の喜劇でレアネタですが、2008年、2015年に
続いて今回がもう三度目です
二組の双子が引き起こす取り違え物語で、悪い人が全然出てこないという、珍しい作品
事前に小田島訳を読んでいて(三度目だから、ネタバレでも構わない)、それでも美津香
さんの一人芝居は充分に面白い

最初に黒板に人物相関図を書くのですが、双子の父親であるイージオン・パパと、その
妻である修道院長エミリアを並べて書かない、どうしてかなと思ったら、最後のオチとして
とっておいたんですね、事前学習をしていない観客はサプライズの展開に大喜びで、
その雰囲気にワタシもまた大笑いしました

幼い時に生き別れになった双子の弟が、兄探しの旅に出る、その旅先で兄の関係者に
取り違えられてドタバタの大騒ぎになるのですが、アンティフォラス弟君は自分が誰かに
間違えられていること、それは自分そっくりな兄であることに気づきそうなものなのに、
そこが喜劇のお約束、観客は知っていて劇中人物はわかっていないというのが面白さ
なんですね(これは悲劇でも同じ)

顔かたちがそっくりな人物を一人で演じるのですから、これはリアリティがありそうなもの
ですが、しかし別人であることも表さなければならない、美津香さんは「大変なんですよ」
と言いながら孤軍奮闘(まさしく)します

ネタを知っていても抱腹絶倒の面白さです

最後は喜劇を上演するときのお約束で、一人カーテンコール、これは夏の夜の夢のとき
やられて面白かったので、アンケートにそう書きましたら、今回も応じてくださいました

この作品は短いので、2008年に上演したときは「ヴェローナの二紳士」と同時上演したの
ですが、その後は単独再演して、ヴェローナは一回こっきりだった、なので先日のLSD
公演のアンケートでリクエストしたところ、来年三月にヴェローナ再演もありそうです
2019年3月2日は他の用件を入れないようにしようっと
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