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2018年12月01日13:30

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お勧めジャズ・ピアノソロ

私の好きなジャズ・ピアノソロ・アルバム2018年現在のベスト3
(一般のジャズファンとは全く異なるチョイスだと思う…)

1. リッチー・バイラーク「ヒューブリス」
2. キース・ジャレット「ザ・メロディ・アット・ナイト、ウィズ・ユー」
3. ティエリー・ラング「ガイド・ミー・ホーム」

1は20歳前に偶然手にしたのがきっかけ。
新興ジャズ・レーベルECMの独盤LPで購入。それ以降36年以上も私の不動の1位。
1977年発売。ジャズというよりニューエイジの先駆かもしれない。
このレーベル特有の冷たい空気感漂うジャケット。
湖に浮かぶ島なのかネッシーの背中なのかを思わせる灰色の濃淡のみ。

A面が素晴らしく、「サンデイ・ソング」の抒情的なメロディから始まり、いくつかの展開後、「フューチャー・メモリー」で一旦終わる。私にはここまでで1曲という組曲的な印象。
しかし、B面に入ってもそれは続きラストに又、「サンデイ・ソング」の変奏を以てアルバムが終わる。
何度聴いても飽きない。
残念ながら、このピアニスト、ECM総帥のマンフレッド・アイヒャーと制作アルバムのコンセプトで大げんかしてしまう。
アイヒャーの逆鱗に触れ、バイラークが参加したアルバムは、ECMカタログから全削除されるという憂き目に遭う。
ECMに残した作品はピアノ・トリオ「イーオン」と「エルム」…ジョージ・ムラーツ、ジャック・ディジョネットを擁したエルムは悪くない。

ECM時代から色んなレーベルに録音を残すが、どれもピンと来ないというのが正直な感想。

ビル・エヴァンスへの追悼作「エレジー・オブ・ビル・エヴァンス」というトリオ作品は中々良かった。こちらもジョージ・ムラーツと共演。ドラマーが一時期、新生マイルス・バンドでも活躍したアル・フォスター。

そして、ソニー・ジャパンに「バラッド」「バラッド2」という「ヒューブリス」の楽曲を数曲新録音し、他にスタンダード・ナンバーを交えた2つのピアノ・ソロを録音。
こちらはCD初期に結構売れたと思うが、出来栄えとしては、やはりこのピアニストの真骨頂とはほど遠い。

さて、2のキース・ジャレット。
何と言っても代表作は「ケルン・コンサート」「スタンダード・ライブ」だろうが、ここに挙げたのは、全く毛色が違う自宅スタジオで一人で録ったバラッド集。
この人、モーツァルトもバッハも録音しているジャズ/クラシックの両刀使いだが、総じてクラシックはドヘタ。
唯一ミカラ・ペトリと残したバッハのフルート・ソナタは聴ける。

沢山のライブCDを毎年のように発売、相当のコンサート活動も行っているから多忙を極めていたのだろう…1996年のコンサート中に弾けなくなり、以降1998年まで療養を強いられる。
診断された病気は慢性疲労症候群。その1998年に復活を告げたアルバムがこれだった。
何とも温かなぬくもりを感じ、この人独特の研ぎ澄まされたような空気感は一切ない。
私が聴いた印象で一番近いのは、病が癒えたことへの神への感謝と題したベートーヴェンのの弦楽四重奏15番(作品132)または、同じく演奏活動が出来なくなっていたマリー・ペライアが友人ルプーの勧めで弾き始めたバッハを感じた。

そして3のティエリー・ラング。詳細は拙稿「フレディ・マーキュリーへのレクイエム」に書いた。意外なほど録音は少ない。
「ビトゥイーン・ア・スマイル・アンド・ティアーズ」「プライベート・ガーデン」「ティエリー・ラングの世界」とか代表作はピアノ・トリオが多い。
リリカルで透明度の高い美しい演奏が多い(特に90年代)
私的には、故ビル・エヴァンスの継承者筆頭なのだが、スイス生まれでスイス内の音楽大学の教授をしているらしく、積極的に録音やライブ活動をしていないようだ。
今、一番聴きたいピアニスト何だけどな。
http://www.thierrylang.ch/discographie.html

※)くそー、2014年に来日してたらしい。
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