前々からチケットを購入して楽しみにしていた東山魁夷を観に行くのに、せっかく都心まで
出向くのだから合わせ技として(いつものことです)天現寺のセントレホールで毎週開催さ
れるランチタイムコンサートも拝聴することにしました
(このコンサートに足を運ぶのは)一年半ぶりのことになります
演奏者の桐榮氏については、全然面識はないのですが(当日券を求めるとき「お知合い
ですか?」と確認されたのは何故だろう)、演奏曲目がラフマニノフのソナタだったので
開演に先立って、主催者である鈴木先輩からのご挨拶で「セントレホールは年内一杯で
閉館する」とのこと、ランチタイムコンサートは場所を変えて継続するようですが、ここの
ホールはどうなるのかな(公式ウェブサイトでは改装して別目的で使用するらしいです)
さて、演奏ですが、事前にチラシで告知されていたリャードフの変奏曲に代えてハイドンの
ソナタに曲目変更となりました(諸事情に依るらしいです)
ハイドンのロココ調に相応しい平明なピアニズムと言いたいところだけれど、ところどころ
音が欠けます(こういう曲は逆に難しい)
出来るだけペダリングを抑えてはいるのですけれど、ちょっと残念です
続く(お目当ての)ラフマニノフは、今年ガヴリリュクで聴いたばかりですが(立て続けに
聴くシリーズです)、ハイドンとはうって変わった豪華絢爛のヴィルトゥオジテには違いない
けれど、それだけではないあくまでもソナタであるという構築性に欠けるような気がします
ちょっと点が辛いですかね
辛いついでに、会場にはOKP先輩の姿もあったのですが、そのOKP氏が開演前に話して
いた(ということはやはりOBなのか)オヤジは、演奏中に退屈したのかチラシを音を立てて
読んでいて演奏に集中していない
チラシを読むのが目的なら出ていけ!!
アンコールはお蔵入りとなったリャードフ作曲の小品ということでマズルカを
さて、降り始めた小雨を気にしながら六本木へ移動
平日で天気も思わしくないので(シニア無料のベネフィットもないので)、昨日に比べて待ち
時間はありません(長蛇の列はできていて、それを見たとたん一瞬足元が揺らぎましたが、
それはグッズを買い求めた客のレジ待ち行列でした)
結論を一言でいうなら、来てよかった
70点ほどが展示されていましたが、そのリストを見ながら印象に残った、イイネと思った
作品に〇印を付けていたら、ほとんど○だらけになって意味がなくなった
魁夷作品を生で観るのは初めてで、今年は生誕110年ですから10年前にはやはり一大
イヴェントがあったのでしょうが、そのころは宮仕えの身、今日みたいに平日昼間という
わけには行かなかったので諦めていたんでしょうな
晴れて毎日が日曜の身の上となって、この作品群を生で観る幸福に身を委ねました
昨日はノルウェイということで一くくりにするのは愚かしいと書きましたが、本日はこの
作者と同じ日本人でくくられてもいい!と思いました
燦燦と照る太陽の下での原色ではない、月光の淡い光にほの暗い色調
緑ではない、碧とか翠で表現するべきでしょうね、何とも言えない色合いに心奪われます
暖色系も朱泥のくすんだ枯葉色で、しかも淀んだ色ではない
これが日本なのですねぇ
ワタシの貧しい語彙では表現できない世界がありました
今回の呼び物は唐招提寺の障壁画(襖絵)で、これが観られるとはなんという贅沢でしょう
次回は10年先でしょうか、そのときまで生きていられるかな
鑑賞後は神宮外苑の銀杏並木を歩く予定でしたが、天候が思わしくないし、銀杏の
色づきも未だしの感でありましたので来週にお預けとしました
遅めの昼食は六本木交差点すぐのAFURIで淡麗塩ラーメンを
ワタシ好みのお味でしたがお奨めすることはいたしません(好みは人それぞれですから)
眼も舌も喜ばしい一日でした
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