オススメ310。"しかし大部分は監督にそう言われると日本人はやはり偉いんだ、という気にされた。そして自分たちの毎日の残虐な苦しさが、何か『英雄的』なものに見え、それがせめても皆を慰めさせた。"1929年発刊、2008年に格差の拡大で再脚光を浴びた本書は、それから10年たった今も労働や会社について考えさせてくれる。
個人的には、働き方改革や何だかんだと言われてますが。10年前に較べて、日々の生活実感がさりとて豊かになったとは残念ながらあまり思えない中で本書を再度、手にとったわけですが。プロレタリア文学の代表作といった面はさておいても"『おい地獄さ行ぐんだで!』"から始まる導入部分の描写、あえて特定の主人公を置かない工夫など、一つの物語としてやはり面白い。(しかし、これ書いた為に著者が銀行を辞めさせられる羽目になるとは。。)
改革改革って!ちっとも楽にならないよ!そんな職場で不満を抱える労働者の誰かにオススメ。
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