mixiユーザー(id:66468869)

2018年11月03日09:59

121 view

江戸の読書会

オススメ307。"会読は、複数の人が定期的に集まって、一つのテキストを討論しながら共同で読み合う読書・学習方法である。この方法には、相互コミュニケーション性、対等性、結社性という3つの原理があった。"江戸の読書会、会読を巡る思想史である本書は予想以上の知的興奮をもたらしてくれる。

個人的には、拙いながらも毎月読書会も主宰している立場からタイトルに惹かれて本書を手にとったわけですが。江戸時代のご先祖さまたちが、中国の科挙制度などと違い勉強することが【必ずしも出世に結びつかない】時代において、ただ知的好奇心から様々に工夫をこらして学ぼうと切磋琢磨していた事実を知り、何とも誇りに感じました。また、例えばアクティブラーニング、フューチャーセンターといった外来からもたらされるカタカナ言葉をありがたがる風潮が変わらず今もありますが。そういった事が、既に江戸時代の会読において【当然のように実現していた】ことをこちらも初めて知り、なんとも時代は無条件に右肩上がりで進むのではなく、何度も繰り返すというか、そんな不思議な感慨にとらわれました。

読書会を主宰している、あるいはよく参加している誰かに、また江戸時代の教育について関心がある誰かにオススメ。
2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する