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2018年10月22日23:24

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J.S.バッハの無伴奏V【2】チェロ…フルニエ

本来であればカザルスを先に書くべきかもしれないのだが…思うところがあって、最初にピエール・フルニエを挙げる。
カザルスやシュタルケルといった「剛」の鉄人と比べたら、「柔」の代表格であり、チェロの貴公子と呼ばれた名チェリスト。

しかしながら、この無伴奏チェロ組曲で最も有名なアルヒーフ録音でのフルニエには「柔」も「貴公子」も全く感じられない…少なくとも私には…

本来はもっと肩の力を抜いて弾く方が彼の真骨頂だと思うのだが、ここでの彼は力一杯弾いている。恐らくしばらくは肩こりに悩まされたのではないか…と思えるほど(笑)

本当の彼の良さはむしろ、大昔のコンサートホールというレーベルに録音した「小品集」にあると思っている。
実にリラックスした良いムードで何度聴いても聴き飽きなかったLPだった。

調べたら、私の記憶に合致する内容がタワレコの廉価リマスターCDで出ていた。

白鳥 〜チェロ小品集<タワーレコード限定>
ピエール・フルニエ 、 ジャン=マリー・オーベルソン 、 Concerts de Paris Orchestra

それにしても、良くもまぁ、この無伴奏をして貴公子とか柔らかいとか当時の評論家はのたまわったもんだと呆れてしまう。
悪い演奏ではないどころか非常に優れた演奏であるとは思うが、これがフルニエ…とは、小品集のイメージやベートーヴェンのチェロ・ソナタでのイメージがある私には、どこかしっくり来ないのだ。

私の中での貴公子たるチェロ演奏は…多分、デビュー盤のピーター・ウィスペルウェイだと思う。この演奏評に関してはいづれ…

次回はパリ音楽院教授も務め、息子は指揮者になったトゥルトゥリエの予定。
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