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2018年10月21日10:35

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YMO/ノイエ・タンツ



YMOの事についてあれこれ書いていると長くなるので、ここではこのCDを買おうと思った理由と、聴いた感想だけを簡潔に書きたいと思います。

最初にこのコンピレーションが出ると聞いた時は、またベストかよ!と思いました。
ただ、ジャケットの画像を見たら、ウルトラカッコ良い!
2枚目のアルバム「ソリッド・ステイト・サバイバー」のジャケットを加工したもの(五木田智央氏デザイン)の様ですが、これだけで「物として所有したい」と思わされました。

それで、曲目をみたら、なんとこの「ソリッド・ステイト・サバイバー」からは1曲も選曲されていない!
これは前代未聞です。
なぜなら、「ライディーン」も「テクノポリス」も「ビハインドザマスク」もこれに入っているからです。
僕が最初にYMOを聴いたCDは、近所のCDレンタルショップで借りた「YMOベストセレクション」と「シールド」という、2種類のベストアルバムでした。
そして、両方合わせると「ソリッド・ステイト・サバイバー」の曲の内「キャスタリア」以外はすべて聴けてしまうのです。
つまり、これ自体がベストアルバムの様なものです。

しかしこの、「ジャケットの元ネタアルバムからはあえて一切選曲しない」という捻くれ方は、YMOファンの心を掴むのに最適です。
こういう行為こそが、実に「YMO的」と言えるわけで、さすが良く分かっているという感じです。

それもそのはず、この企画の発案者であり選曲者は、YMOで音楽を好きになったというハードなYMOマニアで、現在はYMOメンバーの高橋幸宏氏と共に「METAFIVE」を構成するテイ・トーワ氏なのです。
子供の頃に好きだったアーティストと同じバンドメンバーになるというのは、究極の夢実現だと思うのですが、それを叶えたのがこの人。

そして、同じく夢を叶えた男でもあるMETAFIVEメンバーであり、元電気GROOVEであり、YMOカルトキング(かつてYMOマニアだけを集めたクイズ番組で優勝している)の砂原良徳氏がリマスタリングを手掛けています。
この人はかつて、誰にも頼まれていないのに自分のためだけにYMOのリマスタリングをした事があるそうで、完全に気が違っているとも言えますが、信頼感は抜群。
テイ氏によれば、何も言わずに最高の仕事だけをしてくれたそうで、どうしたって聴いてみたくなるわけです。

ジャケット、選曲、リマスタリング。
以上の理由により、物としてこのCDを買いたくなったというわけです。
キーボードマガジンのYMO特集も読み、期待値は更に上昇。
曲はすべて知っているのに、こんなに楽しみになるなんて、普通じゃありません。

感想ですが、すでにリマスターされた曲を散々聴いているにもかかわらず、これほど新鮮に聴けるとは思いませんでした。
これまで聴こえてはいたけどあまり注意しなかったような音やフレーズが、くっきりはっきり聴こえる様になったためです、
特に低音部分が顕著で、例えば「マッドメン」のベースラインとかがすごく目立つ様になっています。

ただ音が大きくなっただけのリマスターでは無く、これまで覆われていた膜を剥がしたみたいです。
ソロ作ではありますが、坂本龍一氏の「ライオット・イン・ラゴス」が入っているのもナイスで、ダイナミックかつダンサブルな印象に変わりました。
そしてなにより、まずベストアルバム等に収録される事の無かった「ノイエ・タンツ」を収録してタイトルにしている点が嬉しい。
この曲は何度聴いても本当に素晴らしいのです。

YMO結成40周年という節目に、もう一度YMOを聴くスリルと驚きを取り戻してくれた今回の企画に、感謝の気持ちしかありません。
確かにこれは新作と言える内容だと思います。

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