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2018年09月28日16:32

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フイリップ・マーゴリンの新作The third Victimを読んだ!

フイリップ・マーゴリンの新作The Third Victimを読んだ!
流石、面白い!
Gone, But Not Forgottenで衝撃的な内容でNYTベストセラーに登場してから、久しぶりに面白いストーリーを書いてくれたものだ。

オレゴン州のウイスパーレイクの夜の路上に一人の女性が倒れていたのだ。
彼女メレデスは23歳のカフエのバリスタだったが、誘拐され、殴打され、拷問されていたのだ、
しかし、彼女は隙を見て脱出して、倒れているところを発見されたのだ。

実は最近よく似た2件の殺人事件が発生していたので警察は色めきだった。殴られ身体中に傷があり、タバコの火を押し付けられた火傷の跡もあり、手首や。足首をテープで拘束されていたのだ。二人は若い女性で、売春婦だった。3件目の事件か。

脱出した女性メレデスの証言から、少し離れた豪華なログハウス風の家だったと分かった。誘拐され、そこで縛られ、拷問されたと。彼女は部屋の間取り、家具のことも詳しく記憶していた。男は黒いマスク、黒ずくめの服装だった。少し小柄で白人、都会暮らしの訛りだったと説明した。
彼女は部屋にあった爪切りで、テープを切り裏口から森に逃げ出したと。

それを手掛かりに、たどり着いたのは、富裕層の住む別荘地の一軒だったのだ。
そこは地元の有名な弁護士アレックス・メースンのログハウスだった。家の中から被害者等の指紋、DNA, 血痕のついたカーペットが見つかったのだ。
メースンはすぐに逮捕された。しかし、彼は別荘にはほとんど行かないし、最近は毎晩自宅にいたと言う。しかし妻は外泊していてアリバイはない。別荘は友人たちと一緒の時に使用するだけだと。彼は全く身に覚えがないと言った。ましてや、浮気もサド、マゾの趣味もないと。

しかし彼の妻は、彼にはサドの趣味があると言ったのだ。彼から殴られ、縛られたり、タバコの火を乳房に押し当てられ火傷をしたこともあるというのだ。事件を担当するハリー刑事、相棒アンダース刑事は妻の火傷や、殴打された傷跡を見せられたのだ。メースンは直ちに逮捕された。

驚いたメースンは敏腕女性弁護士バリスタを雇った。非常に高い弁護費用が掛かるのでも有名だった。しかし彼は彼女以外彼を弁護できる弁護士はないと考えたのだ。

そのすぐ後にバリスタのもとに一人の刑事が彼女に依頼したいと訪ねてきたのだ。
プレーターという刑事が訴訟を起こされたという。
ドラッグの売人で、売春婦のヒモである男ポーから、取り締まり中にプレーター刑事が女を殴ったと暴行罪で訴えられたのだ。
刑事は4年前にNYからこちらの警察に来たのだと、NY訛りのアクセントがバリスタは気になった。なぜこの地の警察に来たのだろう。

警察で容疑者メースンと面会したバリスタは、彼は無罪だと言った。そこで彼の生い立ちを聞き、妻アリスンと結婚した経緯を聞いた。

メースンが4年前にNYのセミナーに出かけた時、NYのバーで彼女に出会い、仲良くなって数日一緒に過ごしたのだ。その後彼女が彼を追いかけオレゴンに来たのだと言う。彼が口説いたのではなく、彼女からアプローチがあったのだ。そして結婚し、6ヶ月後になると彼女がセックスの時マゾの趣味があると言いだしたので驚いたのだ。それを拒むと、彼女は時々外泊したりするようになったのだ。

ところが妻アリスンは、全く反対の事を警察に言っていたのだ。
彼にNYで口説かれ、結婚したと、しばらくして彼が別の愛し方、サド、マゾの行為を持ち出してきたので、困っていたと。メースンの最初の妻もそれが原因で逃げ出したのだ。
その前妻に事情を聴いて、彼にサドの趣味があるとプレーター刑事が報告していた。

どちらの話が真実なのだろう。全く真逆なのだ。

ある夜、プレーター刑事から緊急応援を求める連絡があり、倉庫に警官が駆けつけると、暗闇の中にプレーターが殴られ、傷ついて倒れていた。
そして売人のポーが射殺されて死んでいた。そこにはプレーターの拳銃があり、指紋は消されていたのだ。
プレーターが射殺したのか、それとも別の人物の犯行なのか。なぜ指紋が消されたのか、刑事が一人で乗り込んだのかも謎だった。
そこへアンダース刑事に密告が入った。ポーの元締めのドラッグ業者からだった。
ドラッグ密売の事を司法取引の条件で証言したのだ。
それはプレーターがドラッグ取引中に現れ、ポーを射殺、元締めは暗闇に乗じて逃亡したというのだ。元締めの話は筋が通っており信用できた。しかも連続暴行拷問され殺された女性の一人が、ポーの女だったと証言したのだ。
これは連続拷問殺人事件との関係するだろうと警察も疑問を感じつつ思い始めた。。

ハリー刑事が、プレーター刑事の暴行被害者の売春婦のアパートに行くと、彼女が姿を消していたのだ。
住人によると、プレーター刑事が彼女を訪ねてきて、その直後に、スーツケース2個を持ってNYへ行くと出て行ったというのだ。
肝心の彼女が消えたのだ。彼女の証言がなければ、プレーター有罪の決め手が亡くなるのだ。
そう考えるとと、プレーターとメースンは背丈も同じくらいだし、言葉の訛りも似ているのだ。どちらかが犯人の可能性もあるのだ。

あとは残されたカーペットの指紋や、毛髪、血痕だが、被害者たちのもので、メースンでも、プレーターのものではない。しかも拷問をした男の顔はメレデスも見ていないのだ。


プレーターの被害者キャロルは現れるのか、どうして被害者になったのか。彼女は彼に脅され姿を消したのか。

メースンの妻は、本当に殺人者の妻なのか、彼女がプレーター刑事とNYで顔なじみだった可能性はないか刑事たちは悩むのだ。一体だれが犯人なのか、多くの疑問が事件を複雑にしているのだ。

そして助かったメレデスが登場しての証言、彼女のその正体、過去が分かった時とんでもない方向に向かうのだ。
本当の犯人は誰なのか。その隠された真実は、とんでもないものなのです。
最後にこんな結末とはと、驚きます。

いやぁ、読むほどに目まぐるしく変化します。楽しい、お薦めです。

勿論、マーゴリンですから、ポートランドの判事だったのですから、法廷場面も少しあります。
しかしあの衝撃のNYTベストセラーGone, But Not Forgottenをもう一度読み返したくなりました。マーゴリンは単独のものの方がいいな!

余談*サインが雑になった。20年間くらいは法律家らしく、達筆で丁寧だったのに。

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