mixiユーザー(id:787023)

2018年07月31日06:57

190 view

日本の映画製作はまだまだ甘いと思いますよ

漫画連載とか連続ドラマと違って映画は決め打ちのコンテンツなので、
「自らの持てる予算と時間と技術でマトモな作品を作れるのかどうか?」
の判断がバカだと失敗します。
ただ、昨今のマンガの実写化の場合は「マトモな作品とはなにか?」の解釈が“いわゆる映画”の場合とはずいぶん変わってきているのでしょうね。

『銀魂』とか『ジョジョ』とか『帝一の國』みたいな「マンガの実写化はマンガなので映画でなくってもいいや」っていうモノはそういうジャンルの作品として一定の満足感を提供できるフォーマットが共有されてきたかもしれません。
だからちゃんと取り組めばそれなりの作品ができあがるようになりました。
(『ジョジョ』はちょっと違うのかなあ?)
まあこのカテゴリーは、そういうのが観たい人が観ればいいのであって、間違って観てしまってケチ付けるのは言いがかりに近いかもしれません。

いっぽう、『3月のライオン』『南瓜とマヨネーズ』『咲-Saki-』のような、“いわゆる映画” …従来の映画のフォーマットで撮れる作品の場合は、別にマンガだからということじゃなくて原作アリの映画ならなんでも同じ
「原作をいかに上手に脚色するのか?」という話だと思います。
この辺のカテゴリーは特にマンガだからということでもなく、いいのもあればクソもあるのは当たり前というか仕方ないだろうと思います。
(『咲-Saki-』はちょっと違うのかなあ?)
まあ「低予算だから安普請でもいいや」みたいな甘えが横行するのもこのカテゴリーには多いので、それがマイナー漫画の実写映画だっていうのでさらに甘えた映画になるなんてこともあるわけですが。

上記の2つのカテゴリーがゴッチャゴチャになって存在するのが少女漫画とかラノベ原作の中高生向けラブコメ映画(+ちょっとSFみたいのも入ります)みたいなヤツですね。
この辺はだいたいが学園モノで似たような絵面、同じような話だし、出てるひとも同じようなひとで、それが“オクラホマミキサー”のようにシャッフル配役されるので、もうどれが何だったかわかんなくて困る。
そういう安易な企画が大半ですが、毎年のように湧いてくるので中高生のみんなは喜んでみてるのでしょう。
困るのはごく稀に良作があることなんだよな。
まあ劇場に観に行くわけじゃないからいいけど。


で、みんながガッカリしたりムカついたりしてるのは『東京喰種トーキョーグール』とか『鋼の錬金術師』とか『無限の住人』みたいなヤツなわけでしょう?
マンガの特異な世界観をリアル目につくりこむ必要がある企画ですよね。
(見た目だけじゃなくて、ですよ)
おおむねこの辺は日本映画の予算と時間と技術では作れないカテゴリーなのですよ。
(『無限の住人』は時代劇ベースだからちょっと違うかもしれないけど、どうかなあ?)
そういうのを脚本を2度以上読み返したことがないようなプロデューサーが、わかりもせずに乗っかってくるんですよね。

マンガはやっぱり絵で描いてあるだけなので実写映画に比べれば相当に荒唐無稽。
なので、その特異な世界観をリアルにつくりこむためにはお金と技術が必要。
それだけでもまだ足りなくて、足りない部分を補って信じられる世界をつくるためには“上手な嘘のつき方”も必要で、どっちかと言うとそのノウハウのほうが圧倒的に足りない気がします。
そんで“上手な嘘”がつければ、実はお金と技術の不足はかなり補えたりしますよね。
ここは知恵ですからね。
日本映画はまだまだそこを甘えてると思いますね。

ただ映画っていうものは、2時間程度の間だけでもその物語に引き込まれて楽しめれば、たいていの欠点は赦せてしまうモノなので、
そういう知恵を絞ったか?
お客さんをちゃんと楽しませようっていう心掛けがどのくらいあんのか?
観客はバカじゃねえぞ!っていう覚悟がどのくらいあんのか?
ってことになるんじゃないかなあ…

僕は、映画はまずは脚本だと思います。
マンガの実写化も、まずは脚本なんとかしてほしい。
んで、ムリだなと思ったら諦めるくらいの誠実さがほしい。
日本映画は脚本開発を舐め過ぎ。


■「漫画の実写化」ってどう? 原作者の意向は? 漫画関係者たちに訊く
(CINRA - 07月30日 18:21)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=207&from=diary&id=5222858
5 7

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する