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2018年05月10日07:18

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 はや節気は立夏、候は蛙始鳴(かわずはじめてなく)が終り、蚯蚓出(みみずいずる)に。という訳で今日は蛙(かわず)の話題。

 蛙といえば先週の月曜日の陶芸工房での休憩時に見かけたカエル君の写真をMixiつぶやき欄に掲げたが、我が工房のある井手町には蛙塚というのがある。京の都と奈良の都を結ぶ街道筋に面した湧水池にあり、その昔、行き交う旅人がここで喉を潤したとか。
以前の日記にも書いたが井手町井手は歌枕の地で、平安歌人はこの地の蛙や山吹をこんな風に詠っている。「色も香も なつかしきかな 蛙鳴く 井手のわたりの 山吹の花 小野小町」「音にきく 井手の山吹 見つれども 蛙の声は 変らざりけり 紀貫之」。まことに井手の地は蛙に縁が深いのだ。
(ついでに書けば、我が工房の名前は「山吹」で、この地の山吹は橘諸兄公が別荘に山吹を植えさせたのが始まりとか)

 蛙といえば今ひとつ、実は私奴の家には二匹の蛙が家族然として居座っている。一匹は居間の椅子にドッカリと鎮座ましまし、もう一匹は私奴のクルマのダッシュボードに居座っている。いずれも、もう10年以上も前からの居候なのだ(実際のところは、娘がアメリカに居を移す際に「一緒に住まわせておいてね」と残していったモノだ)。
気のせいかどうか、時々、「こやつ、娘の代わりに私奴の生活ぶりを監視しているのではないか」と思う時がある、「あまり飲まないでネ!」とか「安全運転をネ!」とか言って。時に、「居候の身で態度がデカイぞ!」と頭をポカリと叩いてやっている。

 さらにさらに蛙と言えば、先の日曜日のNHK俳句のお題は「雨蛙(あまがえる)」。俳人宇多喜代子姉御と小林聡美さんの何気ない日々の歳時記にまつわる会話が楽しく面白かった。会話の中ででた「蛙は春の季語で、雨蛙は夏の季語」というのは知らなんだ、ナルホドねえと賢くなった。
番組冒頭に紹介された姉御の「雨蛙出会いがしらに目をあわす」の句は滑稽味タップリだ。投句の中からの特選一席は 「信濃には信濃なまりの雨蛙」だつた。私奴は、特選二席に選ばれた「酒の夜を祖父と親父と雨蛙」の方がイイナアと思った。「そういやあ、わが家の居候たちの前に杯をおいて、一献酌み交わすかな」とも。

カエル君は、鳥獣戯画・芭蕉・一茶などに登場し、大活躍で豊富な話題を提供するようですな。小野道風のカエル君の話はチョッピリ訓話めいて面白くない!

PS:つくばの気持ち青年さま
調べましたところ、カエルには瞬膜という透明の下まぶたがあるそうです。潜る時に目を覆って、水中めがねのような役割をはたすとか。
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