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2018年04月09日05:42

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小田嶋隆『上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白』ミシマ社 2018年3月刊

昨日読んだ本。
小田嶋隆『上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白』装画 木下晋也 ミシマ社 2018年3月刊。

https://bookmeter.com/books/12662850
https://www.amazon.co.jp/dp/4909394036

「「50で人格崩壊、60で死ぬ」。医者から宣告を受けて20年?? 
なぜ、オレだけが脱け出せたのか? 
「その後」に待ち受けていた世界とは??
壮絶!  なのに抱腹絶倒
何かに依存しているすべての人へ

「アル中は遠くにありて思うものです。
山にかかる雲と同じで、その中にいる人には、なかなか気づくことができません。
一度、雲の外に出てみないと、視界が確保できないからです。
私の告白が、雲の中で苦しんでいる仲間にとっての蜘蛛の糸みたいなものになったら良いなと思っています。
まあ、私はお釈迦さまではないわけですが。」
(告白 「まえがき」に代えて より)

著者について
1956年東京赤羽生まれ。幼稚園中退。早稲田大学卒業。一年足らずの食品メーカー営業マンを経て、テクニカルライターの草分けとなる。国内では稀有となったコラムニストの一人。著書に『小田嶋隆のコラム道』(ミシマ社)、『ポエムに万歳! 』(新潮文庫)、『地雷を踏む勇気』(技術評論社)、『超・反知性主義入門』(日経BP社)、『ザ・コラム』(晶文社)など多数。」

「日本随一のコラムニストが自らの体験を初告白し、 現代の新たな依存「コミュニケーション依存症」に警鐘を鳴らす!」

目次
告白
一日目 アル中に理由なし
二日目 オレはアル中じゃない
三日目 そして金と人が去った
四日目 酒と創作
五日目 「五〇で人格崩壊、六〇で死ぬ」
六日目 飲まない生活
七日目 アル中予備軍たちへ
八日目 アルコール依存症に代わる新たな脅威
告白を終えて


1956年東京赤羽生まれなコラムニスト、小田嶋隆さんの二十代の終わりから三十代にかけてのアルコール依存症の日々と1995年ゴールデンウィーク以降約20年間の断酒生活について語った206ページ。

「アルコール依存は治らない。けれど、"断酒中のアル中者" として、暫定的な断酒を一日延ばしに続行することはできるかもしれない」
p.1 告白 「まえがき」に代えて

もう十五年以上、一年365日、アルコールを飲まない日はない私は確実にアルコール依存症です。今日(2018年4月8日)の朝食にもキリンラガー500mlを飲みました。

「あなたはまだ三〇代だから、"困った酔っ払い" くらいのところでなんとかやっているのだと思う。だけど、四〇になったら酒乱、五〇で人格崩壊、で、六〇になると、アルコール性脳萎縮で死にますよ」
p.113 五日目 「五〇で人格崩壊、六〇で死ぬ」

「アルコールをやめるということは、単に我慢し続けるとか、忍耐を一生続けるとかいう話ではない。酒をやめるためには、酒に関わっていた生活を意識的に組み替えること。それは決意とか忍耐の問題ではなくて、生活のプランニングを一からすべて組み替えるということで、それは知性のない人間にはできない」p.116

「音楽を聴くとか、小説を読むとかっていうことを全部酒とセットにしてたから、酒なしで聴くとつまらない。酒やめたばっかりのころは、音楽が不愉快なくらいつまらなく思えました。あんなに好きだったビートルズも、ローリングストーンズも、なんだか聴く気持ちになれませんでした。」p.117


書名の由来、坂本九「上を向いて歩こう」1962 を知らない人がもう多いんだろうなぁ。1955年生まれの私は憶えてますけど。
https://www.youtube.com/watch?v=ip2U3w6b9rU

ウィキペディア
https://goo.gl/rio3w3

「日活映画『上を向いて歩こう』1962年3月4日公開。
同時上映は石原裕次郎主演の『銀座の恋の物語』」

作詞・永六輔 作曲・中村八大

上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
思い出す 春の日
一人ぽっちの夜

上を向いて歩こう
にじんだ星をかぞえて
思い出す 夏の日
一人ぽっちの夜

幸せは 雲の上に
幸せは 空の上に

上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
泣きながら 歩く
一人ぽっちの夜

思い出す 秋の日
一人ぽっちの夜

悲しみは星のかげに
悲しみは月のかげに

上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
泣きながら 歩く
一人ぽっちの夜
一人ぽっちの夜

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