mixiユーザー(id:17423779)

2018年04月06日05:06

2652 view

秋くれば常盤(ときは)の山の松風もうつるばかりに身にぞしみける 和泉式部

秋くれば常盤(ときは)の山の松風もうつるばかりに身にぞしみける
 和泉式部
 題しらず
 新古今和歌集 巻第三 秋歌上 370

「秋が来ると、紅葉しないはずの常盤の山の常緑の松を吹く風も、紅葉するのかと思う程身に染みることだ。」『新日本古典文学大系 11』p.119

和泉式部集、三句「山風も」。
常盤の山 山城国の歌枕。
うつる 色変りすること。「しみ」は「染み」に掛けて、その縁語。
参考「紅葉せぬ常盤の山は吹く風の音にや秋を聞きわたるらむ」(紀淑望 古今 秋下)、
「吹きくれば身にもしみける秋風を色なきものと思ひけるかな」(古今六帖一 読人しらず)。
「秋風」の歌。

和泉式部(いずみしきぶ 生没年不詳)平安時代中期の歌人。
拾遺集初出。新古今二十六首。勅撰入集二百四十五首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では宮内卿と番えられている。
小倉百人一首 56 「あらざらむこの世のほかの思ひ出に今ひとたびの逢ふこともがな」
http://bit.ly/1ijcVDo
http://bit.ly/1ijcY2c

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する