思ふことさしてそれとはなきものを秋のゆふべを心にぞとふ
宮内卿
秋の歌とてよみ侍(はべり)ける
新古今和歌集 巻第三 秋歌上 365
「物思いは特にこれといってないのに秋の夕のこの寂しさは何故かとわが心に問いただすことだ。」『新日本古典文学大系 11』p.118
理由のないこの悲しみを怪しんで、改めて自問するのである。
「秋夕」の歌。
後鳥羽院宮内卿(ごとばのいんくないきょう、生没年不詳)鎌倉時代初期の歌人。二十歳前後で夭折。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では和泉式部と番えられている。
新古今集初出(十五首)。勅撰入集四十三首。
http://bit.ly/ZFg4Fw
http://bit.ly/10D7l5C
ログインしてコメントを確認・投稿する