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2018年03月26日05:12

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ものおもはでかかる露やは袖におくながめてけりな秋の夕暮 摂政太政大臣[藤原良経]

ものおもはでかかる露やは袖におくながめてけりな秋の夕暮
 摂政太政大臣[藤原良経]
 家に百首歌合し侍(はべり)けるに
 新古今和歌集 巻第三 秋歌上 359

「物思いもしないでこのような露が袖に置くはずがあろうか。やはり物思いにふけっていたのだな、秋の夕暮よ。」『新日本古典文学大系 11』p.116

建久四年(1193)、六百番歌合「秋夕」。
露 秋の縁語で涙をさす。
「秋夕」の歌。

藤原良経(ふじわらのよしつね 1169-1206)平安時代末期から鎌倉時代前期にかけての公卿。後京極良経とも。摂政関白・藤原兼実二男。和歌所寄人筆頭。
建仁二年(1203年)十二月、土御門天皇の摂政となり、建仁四年(1204年)には従一位、太政大臣。元久三年(1206年)三月七日深夜に頓死。享年三十八。
新古今集仮名序執筆者。新古今集入集七十九首、西行・慈円に次ぎ第三位。
千載集初出。勅撰入集三百二十首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合 再撰本』では在原業平と番えられている。
小倉百人一首 91 「きりぎりすなくや霜夜のさむしろに衣かたしき独りかもねん」
http://bit.ly/1di7DsW
http://bit.ly/ZCtCDG

「わたしの見るところ『新古今』歌人のうち後鳥羽院に最も近いのは、定家と女流歌人を別にすれば、温雅な風情では藤原俊成、のびやかな味では西行、詠み捨ての趣では慈円、そして品格では圧倒的に良経といふことになる」 丸谷才一『後鳥羽院 第二版』ちくま文庫 2013.3 p.69

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