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2018年03月16日05:48

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花すすき又露ふかしほに出でてながめじとおもふ秋のさかりを 式子内親王

花すすき又露ふかしほに出でてながめじとおもふ秋のさかりを
 式子内親王
 百首歌に
 新古今和歌集 巻第三 秋歌上 349

「美しく薄は穂を出し、その上露も深く置いている。わびしさに「ほに出でて」――あらわには眺めまいと思う秋の盛りなのに。」『新日本古典文学大系 11』p.114

正治二年(1200)[後鳥羽]院初度百首。
本歌(一)「今よりは植ゑてだに見じ花薄ほに出づる秋はわびしかりけり」(平貞文 古今 秋上)、(二)「しのぶれば苦しかりけりしの薄秋の盛りになりやしなまし」(勝観 拾遺 恋二)。
ほに出でて 「穂に出る」と、表面に現われる意とを掛ける。
人の気も知らないで「穂に出る」ばかりか、涙の露を誘うかのように露まで置いている花薄に恨みかけた盛秋の深い感傷。
「薄」の歌。

式子内親王(しょくしないしんのう 「しきし」とも「のりこ」とも読まれる 1149-1201)後白河天皇皇女。賀茂斎院(1159-1169)。
千載集初出(入集九首、女性歌人で最多)。新古今四十九首。勅撰入集百五十七首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では斎宮女御と番えられている。
小倉百人一首 89 「玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることのよわりもぞする」
http://bit.ly/10bUYTA
http://bit.ly/XugWzt

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