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2018年02月05日17:36

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ETV特集 長すぎた入院

震災とその後の原子力発電所事故により、多くの住人が福島県を離れることを余儀なくされたのだが、その中には入院患者も多くいた。
特に耳目を集めたのが精神病院に長期間入院していた患者たちであった。

何と日本の精神病院の病床数は世界の2割を占めているのだそうだ。先進国と呼ばれる国では1950年代あたりから人権問題もあり、入院を短期化する傾向にあったのに反し、日本ではむしろ精神病患者を危険として排除する方向で行政が動いていた。
治療薬も開発されて完治できたのに療養所に留め置かれたハンセン氏病患者同様、人権を無視して患者を病院に隔離していたわけだ。WHOから何度も人権問題と勧告を受けているにもかかわらずこの問題は改善されていない。

そんな福島の精神病院に入院していた患者たちのその後を追うドキュメンタリー
公式サイトはこちら → http://www4.nhk.or.jp/etv21c/x/2018-02-03/31/18887/2259602/

番組で紹介された人はある人はおそらく統合失調症か一時的な適応障害と思われるが、入院後は症状も収まり、投薬などなくても日常生活を送れているにもかかわらず、退院できなかった。ある人は精神病ではなく軽い知的障害であり、本来は入院対象でないにも関わらず精神病院での治療対象とされていた。

このような長期入院に至るのは、入院患者が多ければ多いほどもうかる体制であり、それを容認した国の責任であるが、実は家族が望んで入院させていることが多い。
身内に精神病患者がいるのが体裁が悪いとか、病気に対する正しい知識がないことが原因だと思うが、家族であっても排除する人が多かったのだろう。

ある長期入院患者は自宅への帰還を希望したが、年老いた両親は面倒見れないと拒否。
グループホームへの入居が検討されている。

私は医師でも何でもないので、偉そうなことはいえないが、研究も進み、投薬管理ができれば日常生活に問題がない人はたくさんいる。しかし、世間の偏見というか、家族が面倒を引き受けたくないとばかりに本人の意思に反して精神病院に閉じ込めているケースは多いようだ。

今も痴呆症の患者の受け皿として入院を認めている病院もある。首都圏ではそうでもないが、地方だと難病の方が入院する長期療養型病院に精神科がないということで、難病に伴う気分障害があるだけで精神病院入院となってしまった人も知っている。問題は精神科だけではなく、普通とちょっと違って少しばかりケアが必要な人に対するサポートができない現状の社会の問題なのだと思った。


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