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2018年01月12日19:50

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映画「ロイヤル・ナイト|英国王女の秘密の外出」

映画「ロイヤル・ナイト|英国王女の秘密の外出」を借りてきたDVDでみました。1年半前に公開された映画ですが、わが家から近いシネコンでは上映されませんでした。

この映画は、1945年、ドイツとの戦争に勝利した英国が舞台。19歳だった即位前のエリザベス王女が非公式に外出を許可された実話をもとにして作られたフィクションです。お忍びで自由を満喫した一夜かぎりの話。民衆の生活にはじめて接したエリザベス(映画ではリリベットという愛称で呼ばれていました。)が、さまざまな出会いを通じ、将来の統治者として果たすべき責任を自覚するという内容となっていました。

映画好きで勘がよい方なら、この「ロイヤル・ナイト」を見なくても、「ローマの休日」や「英国王のスピーチ」を意識した作品であることは察しがつくと思います。「ローマの休日」ではオードリー・ヘップバーン扮するアン王女が、外遊先のローマで一夜かぎりの自由を満喫し、運命的な出会いと別れが描かれていました。「ロイヤル・ナイト」もほぼ同じ。船上のダンスパーティでアン王女が追っ手の頭をギターで叩くシーンを思い出させるシーンがありました。意識的にアンとリリベットの姿が被らせていることは明らかです。「英国王のスピーチ」では、リリベットの父親であるジョージ6世が思いがけず即位して、吃音の克服のために努力する国王の姿が描かれていました。「ロイヤル・ナイト」でも戦勝宣言のラジオ放送のために一生懸命、原稿を読む練習をする国王の姿が見られました。外出する前のリリベットに「(自分のスピーチを聞いた)民衆の声を持ち帰れ」という台詞も!

この映画のおもしろいところは、リリベットと妹マーガレットが随行員から逃れて、自由にロンドンの街を闊歩するところ。さらにお転婆なマーガレットは姉から逃れ、より自由を求めて羽ばたきます。姉は懸命に妹を探すため街中を駆け回ります。そしてリリベットには、空軍から無断外出してきた兵士が絡みます。リリベットと兵士の関係は、アン王女と新聞記者の関係に似ています。もう二度と会うことは無いけれど、一生忘れられない出会いがあった…という展開は同じ。「ローマの休日」のパクリであっても、これは映画の勝利の方程式なのでしょうか。ロマンス映画好きの方々にとって、この鉄板のような結末は所変わっても胸キュンだったはず。

その他、台詞の中には英国の格差社会を風刺するようなところも多数。台詞まわしもクイーンズ・イングリッシュ系。英国贔屓の方だったら楽しめそう。字幕なしでみた時、聞き取れない発音がかなりありました。
また当時の英国国民の王室への尊敬の念も印象的に描かれていました。庶民の家には王室の写真が飾られていました。戦前の日本もそうでしたね。ただわが国では「ロイヤル・ナイト」のような映画がつくられることは、まず考えられないです。

エリザベス役のサラ・ガドンはなかなかチャーミングでした。ドレスよりも。軍服姿がなかなか似合っていました。地元の大洗町が舞台のアニメ「ガールズ&パンツァー」で英国からの留学生リリベットが軍服姿で活躍すると、オタクさんたちの話題になるかもw。

新年早々みた映画としては、まあまあ楽しめました。
これは予告編の動画です。全体的な雰囲気はこれでよく分かると思います。

https://www.youtube.com/watch?v=ZAFsMGieWqg




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