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2018年01月06日05:00

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夏衣かたへすずしくなりぬなり夜やふけぬらん行きあひの空 前大僧正慈円

夏衣かたへすずしくなりぬなり夜やふけぬらん行きあひの空
 前大僧正慈円
 百首歌たてまつりし時
 新古今和歌集 巻第三 夏歌 282

「夏衣の片側が涼しくなったようだ。夜が更け、その刻になったのであろうか。夏と秋とが出会う今日の空よ。」『新日本古典文学大系 11』p.96

建仁二年(1202)頃、千五百番歌合 夏三。
拾玉集[慈円の家集]「詠百首和歌」。本歌を題として詠む。
本歌「夏と秋と行きかふ空の通ひ路はかたへ涼しき風や吹くらむ」(凡河内躬恒 古今 夏)。
行きあひ 道で出会うように、来る秋と帰る夏とがすれ違うこと。
参考「露深き庭のともしび数消えぬ夜やふけぬらむ星合の空」(藤原家隆 六百番歌合)。
「夏はつる」の歌。

慈円(じえん 1155-1225)平安時代末期から鎌倉時代初期の天台宗の僧。藤原兼実の弟。
千載集初出。新古今入集九十二首(西行に次ぐ第二位)。勅撰入集二百六十九首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では僧正遍昭と番えられている。
小倉百人一首 95 「おほけなくうき世の民におほふかなわが立つ杣に墨染の袖」
http://bit.ly/WUEMmA
http://bit.ly/15WrmqA


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