相手にしない事こそが得策

既存政党や真面目に政策論議をしたい向きは、大いに叩きどころに富む公約である。

徹頭徹尾、大衆受け狙い。
そりゃ、「しがらみのない」政党しかできない約束だ。
なんせ、こんな出鱈目を語る人達相手の「しがらみ」を持っているなどと思われたら、自分自身の評価に関わるから。

・・・だけど、あまり既存勢力はその点を指摘し、叩くべきではない。
何故ならば、既存勢力がこぞって批判する事で、「希望の党の主張は既得権益を持つ人たちに都合が悪い」と受け取る層が現れかねないから。
その手の層は、自分が浮き上がれないのは自分の力不足によるものではなく、既存勢力の存在にこそある、と考えがち。
余りに叩き過ぎると、その手の勘違い層及び、判官びいきの層が味方に付く可能性も出てくる。

ちなみにこの現象、机上の空論でもなんでも無く、ごく最近同様の事例が発生した。
アメリカ大統領選でのトランプ氏勝利がソレ。

下馬評では泡沫候補扱い。日本国政府を含め誰もがクリントン氏の勝利との予想を覆した一因は、彼の主張が既存勢力の常識からすれば荒唐無稽の類であり、それをマスコミを始め、大半の既存勢力が批判し続けた事。

恐らくトランプ氏自身、政策や実績では全く勝負にならない事を自覚していたから、歴史上最悪の中傷合戦に持ち込むとともに、徹頭徹尾「既存勢力の下では不遇である」層を味方につける戦術をとったのだろう。
故にマスコミが彼を叩けば叩くほどマスコミに対して不信感を持つ層は、ドンドン彼の味方に付くこととなった。

つまり、マスコミ等による批判は、その大半は批判として機能せず、逆に応援として機能した。その結果が終盤に至るまでマスコミが把握できなかった番狂わせとなる。

翻って今回の衆院選挙。
現在、自民・公明の与党どころか、共産党まで希望の党を叩く状況となっている。
マスコミの論調も、辛うじて批判の域にはなっていないが、小池氏の出馬など要素要素では批判する論調もでつつある状況。

一応、何かしらのアクションに対する反応位は示す必要はあるだろう。
（無視は容認ともとられかねないし、反論すべき内容には反対の姿勢を示すべき）
但し、必要以上に叩き過ぎるのは逆効果。

最善の策は、一切無視する事。
精々自らの政策を語る際、相反する公約の荒唐無稽さを指摘する程度に抑えるべき。

兎に角、希望の党は小池百合子の一枚看板しかなく。
小池劇場の正体は、大衆の注目を伴わなければ、所詮実績の伴わない虚構に過ぎない。
相手にして注目を集める機会を与える事こそ愚策と言えよう。


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■希望の党、「花粉症ゼロ」も公約　小池代表らが発表
(朝日新聞デジタル - 10月06日 09:53)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4800304

　新党「希望の党」の小池百合子代表（東京都知事）は６日午前、衆院選の公約を発表した。都内のホテルで記者会見した小池氏は「希望の党として希求するのは党の利益ではない。国民のため、税の恩恵をすべての国民に届ける仕組みを強化する。国政を透明化し、日本に、未来に、希望を生む」とあいさつした。

　公約は「消費税増税凍結」「議員定数・議員報酬の削減」「ポスト・アベノミクスの経済政策」「ダイバーシティー社会の実現」など九つの柱で構成。さらに「『希望への道』しるべ」として、「原発ゼロ」や「待機児童ゼロ」「花粉症ゼロ」など「１２のゼロ」を目指すとした。

　憲法改正については、「憲法９条をふくめ憲法改正論議をすすめます。国民の知る権利、地方自治の分権を明記します」とした。

　小池氏は記者会見で消費税の増税について、「好景気の実感がないまま、個人消費はまだまだ改善していない。消費税だけでなく社会保障にも不安がある。そういう中で予定通りに引き上げるのはいかがか」と述べ、２０１９年１０月に予定される消費税の１０％への引き上げを凍結する考えを強調した。

■希望の党の公約

（1）消費税増税凍結

（2）議員定数・議員報酬の削減

（3）ポスト・アベノミクスの経済政策

（4）原発ゼロへ

（5）雇用・教育・福祉の充実

（6）ダイバーシティー社会の実現

（7）地域の活力と競争力の強化

（8）憲法改正

（9）危機管理の徹底

■「希望への道」しるべ　１２のゼロ

（1）原発ゼロ

（2）隠ぺいゼロ

（3）企業団体献金ゼロ

（4）待機児童ゼロ

（5）受動喫煙ゼロ

（6）満員電車ゼロ

（7）ペット殺処分ゼロ

（8）フードロスゼロ

（9）ブラック企業ゼロ

（10）花粉症ゼロ

（11）移動困難者ゼロ

（12）電柱ゼロ