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2017年09月17日07:33

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日本のアニメは一度死んで生まれ変わることになりそうです。

あまり誰も話題にしてないようですが?
日本のアニメは一度死んで生まれ変わることになりそうです。

日本のアニメーション制作の悲惨な状況が語られてからもう何年も経つのですが、一向に何も変わらずここまで来ました。
昨年あたりからはもう本当に瀕死の状態で、全体予算が変わらない一方で作品数が増え続けたため、制作途中、酷い場合は放送途中で頓挫する企画まで出始めました。
最近はこうした状況がメディアでも取り上げられるようになりましたが所詮は興味本位。
アニメという閉じた業界に画期的な打開策があるわけでもありません。
Cool Japanを標語に掲げた行政も結局は何もせず、です。

そもそも何が問題なのか?すら真面目には考えられなかった。
複雑高度化する作業に適正な予算をつけないプロデュース側がいけないのか?
予算規模に見合わない品質を命と引き換えにがんばっちゃう現場がいけないのか?
いやいやそういうはなしではないと思います。

世界に誇れる数少ない日本文化としてのアニメをどう維持し育てるのか?
海外にも通用する国産エンタメとしてのアニメをどう展開させるのか?
アニメ産業全体を見渡して考えられる者が誰もいなかったこと
具体的に言えば、悲惨な状況を打開するビジネスモデルを誰も提示できなかったことがマズかったのでしょう。
これは怠慢といって差し支えないかと思います。

そうした状況が終わりそうです。
Netflixは、従来の予算の10倍、20倍の額を提示してアニメ作品をつくらせるようです。
しかもそのタイトル数は500を超えます。
日本のアニメーションはようやくマトモな予算で作品を作ることができるようになる。

しかしながら、これをどう受け止めるのか?
Netflixがつくるアニメは世界配信され、それをみる視聴者の90%は海外のアニメファンです。
当たり前ですが、現在の作品の大半を占める「日常系」や「萌え系」のタイトルなどはつくりません。
日本のアニメの底流に流れる、日本の中の、これまた一部のオタクに向けた、緻密で繊細で内向きの機微は必要とされません。
Netflixは作品の内容には比較的自由な裁量を与えるようですが、だからといってこれまでと同じものでいいわけがありません。

もし日本のアニメ業界が何の考えもなしに流れに乗っかるならば、世界戦略を掲げる海外資本に日本のアニメーションは根本から変えられることになるでしょう。
ありていに言えば侵略です。
「鎖国日本に黒船がやってきたーっ!」っていうのと滑稽なほど同じです。

おそらくこれはもう後戻りできない状況でしょう。
しかし技術だけ取られて、“身の回りの物事を観察し身の回りの人々を想う”ことからはじまる日本アニメ特有の感性が失われるのは切ないです。
だから日本のアニメ業界は、今度こそ本気で、日本のアニメの未来をどう描くべきかを考えないといけないと思います。
海外資本をうまく利用することができれば、もちろんこれはチャンスです。


IGN JAPAN 「Netflixは日本のアニメをどう変えるのか?作品とクリエイターのグローバル化の行方」 
http://jp.ign.com/netflix/16193/feature/netflix

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