マンガ「海王ダンテ　第３巻」（著）皆川亮二、泉福朗

半年ぶりの新刊は、舞台を奴隷解放後のアメリカに移し、当時のアメリカの社会状況をベースに物語が展開する。
そのシビアな内容は、雑誌掲載時に編集内部で相当議論があったのではないだろうか。
物語の基礎となる社会状況そのものにノンフィクションの気配が濃いため、いくらフィクションのギミックをちりばめても重たいのである。
けれど、読んでいて面白い。
物語を紡ぐ登場人物の描き方がしっかりしているのと、今巻もやはり１冊で一つの物語を語る構成力の高さがなせる業である。

次巻は約半年後、今から待ち遠しい。