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2017年06月27日05:27

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岩根ふみかさなる山をわけすてて花もいくへの跡の白雲 藤原雅経

岩根ふみかさなる山をわけすてて花もいくへの跡の白雲
 藤原雅経
 和歌所歌合に、羇旅花といふ事を
 新古今和歌集 巻第一 春歌上 93

「岩盤を踏み、重畳たる山を分け入り分け捨てて顧みると、花もまた幾重の白雲となって後に続いていることだ」『新日本古典文学大系 11』p.44

建仁元年(1201)三月二十九日、新宮撰歌合「羇中見花」。
本歌「岩根ふみ重なる山はなけれども逢はぬ日数を恋ひやわたらむ」(坂上郎女 拾遺 恋五。伊勢物語七十四段にも)。
花もいくへの 「かさなる山」の桜がそのまま「幾重の雲」と見えるという趣向である。
「盛花」の歌。

飛鳥井(藤原)雅経(あすかいまさつね 1170-1221)平安時代末期から鎌倉時代前期の公家・歌人。和歌所寄人、新古今集撰者。
新古今初出(二十二首)。勅撰入集百三十四首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では大江千里と番えられている。
小倉百人一首 94 「み吉野の山の秋風さ夜ふけてふるさと寒く衣うつなり」
http://bit.ly/109mvQ2
http://bit.ly/19ROezx

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