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2017年06月14日05:16

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丸谷才一『大きなお世話 日づけのある随筆(文春文庫)』文藝春秋 1978年7月刊

昔、読んだ本。
丸谷才一『大きなお世話 日づけのある随筆(文春文庫)』カバー・さしえ 和田誠 文藝春秋 1978年7月刊。

https://bookmeter.com/books/84039
https://www.amazon.co.jp/dp/4167138034
http://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167138035

単行本 『大きなお世話 日づけのある随筆』朝日新聞社 1971年11月刊。
https://www.amazon.co.jp/dp/B000J96T52

「評判のウーマン・リブは分からないとか、もしヒトラーが女好きでなかったらとか、世の中あらゆることに“大きなお世話”をやいて、ウィットをきかせたコラム集。(百目鬼恭三郎)」

目次(大項目のみ)
男と女の世の中
犯罪学の勉強
乱世風俗考
ちょっと学問的
昔は床屋でしゃべったこと
荒っぽい話
あれこれ教育論

「これは1969年6月から1971年6月まで『アサヒグラフ』に毎週連載した雑文を発表の順にではなくまとめたものである。もともとは社会時評という注文だったが、雑文と戯文のあいだを右往左往するあたりに芸のようなものがほんのちょっぴりあるともし認めていただければ、わたしとしてはもう何も思い残すことはない。」
p.341 あとがき

2012年10月22日再読・拾い読み。
2012年10月13日に丸谷才一さんが亡くなられたので、三十数年ぶりに手に取ってみたら、内容は全然憶えていませんでした。

巻末解説は、旧制新潟高等学校と東京大学文学部英文学科で丸谷才一と一緒だった百目鬼恭三郎(1926.2.8-1991.3.31)。

ウィキペディア
https://goo.gl/O0eYMY
によれば、百目鬼の葬儀で「丸谷才一が弔辞を読んだ。」

「東西を通じて、郵便配達を主人公にした文学作品は極めてすくない。バルザックも井伏鱒二も、そういう長編小説は書いていないようである。チエホフも芥川龍之介も、そんな短編小説は書かなかったような気がする。そしてイプセンにも森本薫にも、その手の戯曲はないのではないか。

思うに、郵便配達の日常があまりにも平々凡々、規則正しく、つまりロマンチックでないように思われるせいで敬遠されるのであろう。わずかに例外として、アラン・シリトーの短編小説とカレル・チャペクの童話があるけれども、両者の主人公にしても、いわば平穏無事を絵に描いたような調子で暮らしていたと記憶する。

J・M・ケインの『郵便配達はベルを二度鳴らす』という荒っぽい傑作は、あれは題だけで、実はトラックの運転手が主人公なのだ。」
p.257 郵便配達はベルを鳴らさない 昔は床屋でしゃべったこと

読書メーター 丸谷才一の本棚(刊行年順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091201
の登録冊数は120冊です。

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