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2017年05月19日11:25

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奇想の画家は「お魚がお好き?」

4〜5月は上京する機会が多く、
午前中に小一時間ぐらい捻出して
美術館にフラッと立ち寄ることも少なくありません。
今、上野で行われている
都美術館の「ブリューゲル・バベルの塔」展と、
東京芸大美術館の「雪村」展は
奇想の画家つながりという点で興味深いものでした。
現実と幻想が交じり合う不思議な世界をみてきました。

「ブリューゲル・バベルの塔」展は、展覧会のタイトルにもなっている
ブリューゲル画「バベルの塔」がお目当てでした。
バベルの塔そのものも、旧約聖書にある架空の塔です。
それ以外にもブリューゲルやヒエロニムス・ボスらが描いた
奇想天外の作品がなかなかおもしろい。

特に有名なのはブリューゲル画「大きな魚は小さな魚を食う」(1557年)
この版画はディテールがユニークです。
足を持つ魚が小魚をくわえていたり、
ヒレが翼になって飛んでいる魚もいます。

フォト


一方で、「雪村」展では
仙人が鯉にまたがっている「琴高仙人・群仙図」。
私、この作品をみて上のブリューゲルを思い出しました。
その他、足が3本のカエル、龍に乗る仙人、空想の風景画などがありました。
戦国時代にあって、この時代ではありえない奇想の作品たち。
この画僧の出生地が、私の父の実家に近い
茨城県常陸大宮市であることも初めて知りました。
尾形光琳は雪村の作品に魅了され、たくさんの模写をしていたようです。

フォト


これら2つの展覧会をふりかえると、
上野の森は「奇想まつり」という感じです。
ボス、ブリューゲル、雪村が活躍したのは16世紀中頃なので
こういう奇想の画家が出てきたのは偶然とは思えません。
世界的にこの世紀は人間が自由な発想を
グラフィックに表現しはじめたころなのでしょうか?




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