１００点マシーンや合格ゾンビ

相方の勤務先に新人が入り2週間が経過した。
もともと院長先生意外に女性スタッフ４名（歯科衛生士2名、相方含む）だったところに女性1名追加。
マイペース型の性格であり、先輩4名との温度差が気になるとは言われていた。
新人さんは勤務日報を上げており、私の相方は指導係なので毎回返答コメントを述べていた。
日報の中で「自発的にお手伝いをしようとして失敗してしまった。今後は言われたことをきっちりやることを重視したい」
というコメントがあった。
私「これはまずい傾向かも。」
相方「治療のお手伝いで器具の収納を間違えたから衛生士さんに注意されたらしいんだけど、注意したらダメなの？」
私「間違いは注意しないとだめだよ。ただ注意の仕方が不足してるのが読み取れるかな」
相方「ここに書かれてる一文だけで？」
私「今のままフォローしなければ新人さんは典型的な『指示待ち人間』になってしまうだろうね。」
相方「何が足りないの？」
私「やる気へのフォローだよ。作業としてのミスは指摘して糺すのは当然だけど。
　　良かれと思ってトライしたこと自体は評価しておかないとね。」
相方「だったら、なんて言えばいいの？」
私「そのまんまだけど。『自分なりに良かれと思ってトライしたのは間違いじゃないから
　　メゲずに続けるべきだ』かな。
物事をどれだけ関心を持ち細かく見ることができるか？
今のままでは「余計なことをやって注意された」としか新人さんは考えてないからね」

私「かつて家庭教師で中学入試を目指す子供を指導していた時でも
　　現在将棋教室で生徒さんに指導していた時でも変わらず重視してることがある。
　　正しい知識や技術を教えるのは当然として、本人のやる気を維持し駆り立てることは
　　それ以上に大事だから」
私「教育ママとかが『とにかく試験に受からせてくれ』とか『100点取らせてくれ』と言うだけで
　　本人のやる気を無視するケースも多いんだよね。もともと学歴をつけさせたいと思う先には
　　子供の幸せを祈ってるはずなのに
　　『試験に合格するだけのマシーン』や『100点を取るゾンビ』を
　　作っても最終目的とは違ってくるはずなんだけど、見失ってしまう教育ママが多いんだよねぇ」