ふりつみし高嶺のみ雪とけにけり清滝河の水の白波
西行法師
春歌とて
新古今和歌集 巻第一 春歌上 27
「降り積もっていた高嶺の深雪が解けたのだ。清滝川にみなぎる白浪よ。」『新日本古典文学大系 11』p.27
西行法師家集。御裳濯河歌合[みもすそがわうたあわせ 西行の自歌合。藤原俊成判]。
高嶺 上流の桟敷ヶ岳、愛宕山等であろう。
清滝河 山城国の歌枕。栂尾・高雄等を経、保津川(大井川の上流)に合流する。月と紅葉の名所。
水の白浪 山川の石間をゆく波をいう慣用句。
「水郷春望」の歌。
西行(さいぎょう 1118〜1190)平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武士・僧侶・歌人。
詞花集初出。新古今集入集九十五首(最多歌人)。勅撰入集二百六十七首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では在原業平と番えられている。
小倉百人一首 86 「なげけとて月やはものを思はするかこちがほなる我が涙かな」
http://bit.ly/19NwbaG
http://bit.ly/14DbHMb
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