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2017年04月05日16:58

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『第31回高崎映画祭』レポ(8)

 
【最優秀助演女優賞】 は、「リップヴァンウィンクルの花嫁」 の、りりィさん。

りりィさんは昨年11月に、惜しくも亡くなられました。
宮川プロデューサーが代理で受け取られます。
「岩井俊二監督の都合がつかなかったため、私が来させて頂きました。 岩井監督からのメッセージを預かってきておりますので、代読させて頂きます。
≪ 20年ほど前、豊川悦司さんが監督したドラマで、初めて演じているりりィさんを観ました。 独特の雰囲気で、すっかり魅了されてしまい、いつかは組みたいと思っていました。 数年前に初めて実現し、今回の 『リップヴァンウィンクルの花嫁』 では母親役を演じてもらいました。 打ち上げで会話できたのが最後でしたね。 実は、りりィさんのためもう1作用意していました。 実現しなかったことが心残りではありますが、りりィさんは僕の作品の中に永遠に生きています。 なので、お別れを言う理由はありません。 これからも、よろしくお願いします。≫
ここは、映画を愛している方々が運営している映画祭です。 高崎で受賞できたこと、りりィさんもすごく喜んでいることでしょう。 天国のりりィさんに届けたいと思います」


【最優秀主演男優賞】 は、「葛城事件」 の三浦友和さん。
サプライズで、赤堀雅秋監督(脚本も)が登場され、花束が贈られます。

「こんにちは、三浦友和です。 高崎映画祭での受賞、嬉しいです。 映画の良し悪しは脚本で8割方決まると思っています。 今回、このホンに出合い、” 絶対やりたい!” と思いました。
 試写を観て、すごいものが出来たなって。 ただ、これは、こういう華やかな場所に出るものではないな・・・、ヒットしないだろうなとも思いました。 テレビの2時間ドラマのようなタイトルと、上映館数が圧倒的に少ないこともあって、本当に少ない人たちに支持されていくのだろうなと思っていたら、色々な映画祭で評価され、嬉しい限りです。 映画を愛する人たちが立ち上げた高崎映画祭で支持されて光栄です。 ありがとうございました」

赤堀監督からひと言いただきます。
「僕も、のんちゃんに会えると聞いたので、飛んできました(笑)。 この作品は、三浦さんに断られていたら、映画自体が飛んでいたでしょう。 彼しか考えていませんでした。 賞を獲るため撮っている訳ではありませんが、この役は三浦さん自身のような感じがします。 僕自身は受賞しませんでしたが、三浦さんの受賞は、僕の受賞のようなもの。 とにかく、のんちゃんに会えて、良かったです」
完全に阪本監督の影響を受けた挨拶です(笑)。


【最優秀主演女優賞】 の1人目は、「湯を沸かすほどの熱い愛」 の宮沢りえさん。

残念ながら、スケジュールの都合で欠席です。
母娘3人(宮沢りえ,杉咲花,伊東蒼)の揃い踏みが見られるかと楽しみにしていたのですが。
この3人が初めて一緒に受賞したので、” よしっ、行こう!” と参加を即決しただけに、残念。

代理で受賞される方も登場せず、メッセージの代読等もありませんでした。


【最優秀主演女優賞】 のもうお一方は、「淵に立つ」 の筒井真理子さん。

「天使のようなトロフィーがとても可愛く、ずっしりと重いです。 高崎映画祭は、映画を愛する人たちがやっている映画祭なので、特に嬉しいです。 作品賞も貰えて、みんなで喜べるのが、いっそう嬉しくて。 監督の演出や、浅野(忠信)さん・古舘(寛治)さんのパフォーマンスに引っ張ってもらったお蔭です。
 私、りりィさんをとっても尊敬しているんですけど、去年の10月 『淵に立つ』 が公開されて1週間経った頃、映画館へ観に行ったんですね。 ほぼ満席だったんですけど。 すると、5〜6列前にりりィさんがおられるのをお見かけしたんです。 声も聞こえてきて。 上映後にご挨拶しようとしたんですが、見失ってしまい。 で、メールしたんです。 『観に来て下さり、ありがとうございます』 と。
 すると、返って来たメールに、『ごめんね、まだ観に行けてないの。 あなたが見たのは、私のドッペルゲンガーかもね』 って。 2〜3度遣り取りしたメールからとてもお元気そうなのが窺えて安心していたら、1ヶ月後ぐらいにお亡くなりになったという知らせが入り・・・・。 (声を詰まらせながら)なので今日は、りりィさんと一緒に受賞でき、本当に嬉しいんです」

周りの席の女性客が何人も、目元を拭っていました。
私も、じ〜んときて。
本日最も感動的なシーンだったでしょう。

こんな瞬間に立ち会えるので、高崎通いがやめられないのです。

 
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