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2017年04月06日16:54

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『第31回高崎映画祭』レポ(9)

 
【最優秀監督賞】 の1人目は、「湯を沸かすほどの熱い愛」 の中野量太監督。
同作は、これで4冠ということになります。

トロフィーは、確か上野さんから授与されたのだったかな。
「上野さんから 『3回観ました』 と言ってもらいました!  僕にとってはこの映画が商業デビュー作で、必死にやるしかありませんでした。 真摯に、嘘をつかず、ずるをせずに、一生懸命やることしか出来ませんでした。 そうしたら自然に ” 監督が思っていることをやらしてやろう ” と周りが僕を引き上げてくれた気がします。 現場で指示するのが監督の仕事ではなく、こいつのため何かをしてやろうと思われるような存在でいることが役目なのではないかと思います」
受賞者席を振り返り、
「花と蒼、ありがとうね。 (前に向き直り) ” 最強の姉妹 ” に感謝しています。 最後に、この映画には、りりィさんにも出演してもらってます。 ありがとうございました」


【最優秀監督賞】 のもうお一方は、「聖の青春」 の森義隆監督。

「めちゃくちゃ嬉しいです」 とスピーチを始めると、客席の後方から幼児の声が響きます。
「娘の声かもしれません。 たぶん、そうです。 2歳の娘も連れてきてるんです。 この映画の企画を立ち上げたのは、村山聖さんが亡くなったのと同じ、僕が29歳の時で、撮影できるまでに7年かかりました。 時間をかけただけあって、スタッフ・キャストと村山聖という人間を多面的に議論しながら、自分の思う村山聖の人生を映画に込められ、すごく手応えのある映画ができました。
 で、色んな映画賞で松山ケンイチくん、東出くん、脚本の向井くんたちが次々受賞していって。 あれ、俺は?(笑) 最後、高崎映画祭が監督賞をくれました。 ありがとうございます。 これで、ようやく監督としての自分が成仏できると思っています」


いよいよ、最後の表彰となりました。
【最優秀作品賞】 は、深田晃司監督の 「淵に立つ」。

監督がトロフィーを受け取られます。
「袖でずっと待ってたら、とうとう一人になり、何だか寂しい気持ちになってました。 『淵に立つ』 は、企画から10年かけて、ようやく完成させることが出来ました。 映画は1人では作れません。 筒井さんはじめ多くのキャストやスタッフの力に押し上げられて、今ここにいるのだと思っています。
 私は出不精なのですが、この映画のお陰で色んな所に連れて行ってもらえました。 そういう場所の一つ、フランスでも公開されることになりました。
 映画を観られる環境は、不平等です。 東京だとたくさんの作品を観られますが、地方だとそうはいきません。 助成金などの公的なサポートが少ない日本の中で、高崎映画祭のような映画祭が地方の映画文化の多様性を支えるのに大きな役割を果たしており、このトロフィーを重く感じています。 次の作品、次の次の作品でもここに戻って来られればと願っています」


深田監督が右端に座られ、ステージ上の15の席が全て受賞者で埋まりました(代理受賞の方を含む)。
司会 「改めまして、受賞者の皆さんに大きな拍手をお送りください!」

高崎はダルマの産地なので、縁起ダルマが受賞者の皆さんに贈られます。 それぞれのお名前を入れて。
贈呈する役の協賛スポンサーの方々が、ちょうど私の前の列にずらりと座られており、紹介を受けてステージへ上がっていかれます。
時刻は、17時40分近く。

17時59分の電車に乗るつもりであり、駅まで小走りに向っても10分以上かかるし、まだ雨が降っていると思われるため、私はこのタイミングで席を立ち、階段を上がってゆき、出入り口ドア前のスペースで立ち止まり、ぎりぎりまでステージに注目します。
縁起ダルマの贈呈、その後はマスコミ向けの撮影タイム。

そばに、森監督の奥様と腕に抱かれたお子さんがいらっしゃいました。
司会が 「では、これで――」 と言いかけたのを耳にして、ドアからロビーへと出ます。
外はまだ降っているため、バッグから傘を出し、開きながら館外へ。

駅舎へ続く歩道橋が工事中で通行禁止のため遠回りしましたが、計算に入れていたので、予定の電車にはぴったり間に合いました。
これなら東京駅まで直行するので、明日の弁当を買って帰るのに都合が良いのです。
それにしても、雨降りだと、やはりつらいですね。
折り畳み傘を畳んで仕舞うのが、特に(汗)。


りえさんがご欠席で、母娘3人 プラス 監督の揃い踏みがならず、残念でしたが、初めて蒼ちゃんを生で見られたし、筒井さんの感動的なスピーチも聞けたので、遠路やって来た事に悔いはありません。

高崎映画祭が春の風物詩になったように、高崎映画祭行きは、私にとっての春の風物詩になっちゃってますからね(笑)。

来年は、快晴になりますよう。



あと1回だけ続きます。 蛇足の最終回・・・・(汗)。

 
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