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2017年03月21日05:14

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けふはいとど涙にくれぬ西の山おもひ入日のかげをながめて 伊勢大輔

けふはいとど涙にくれぬ西の山おもひ入日のかげをながめて
 伊勢大輔
 返し
 新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1974

「二月十五日の今日は、ひとしお涙にくれているうちに一日が暮れてしまったのでした。西の山に入る日の光をじっと見つめ、西方浄土を深く慕って。」『新日本古典文学大系 11』p.575

相模による贈歌「つねよりもけふの煙(けぶり)のたよりにや西をはるかにおもひやるらん」への返歌。伊勢大輔集。
くれぬ 涙に「くれぬ」と「暮れぬ」との掛詞。
おもひ入日 「思ひ入る」から「入日」へと続けた。
「入日」は、涅槃に入る釈迦の譬喩、西方極楽浄土の象徴。

伊勢大輔(いせのたいふ/いせのおおすけ 生没年未詳 989?-1060?)大中臣能宣の孫。一条天皇の中宮・上東門院藤原彰子に仕え、和泉式部・紫式部などと親交。
後拾遺集初出、入集二十七首。新古今入集七首。勅撰入集五十一首。
小倉百人一首 61 「いにしへの奈良の都の八重桜けふここのへににほひぬるかな」
http://bit.ly/1agjdCA
http://bit.ly/1agjiWT

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