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2017年03月16日05:02

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しづかなるあか月ごとに見渡せばまだ深き夜の夢ぞかなしき 式子内親王

しづかなるあか月ごとに見渡せばまだ深き夜の夢ぞかなしき
 式子内親王
 百首歌の中に、毎日晨朝入諸定(じんでふにふしよじやう)の心を
 新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1969

「静かな暁ごとに見わたすと、わたくし、いつも、まだ暗く深い夜の夢のような迷いのなかにいて、それが悲しい。」『新日本古典文学大系 11』p.573

毎日晨朝入諸定 毎日、晨朝に諸定に入る。
延命地蔵菩薩経や覚鑁(かくばん 1095-1144)の地蔵講式に見える句。
地蔵菩薩は、毎日早朝に入定(煩悩を滅し、静かに真理を考えること)して、六道をめぐり、衆生の苦を除いて引導するという。
地蔵菩薩の心になって詠んだとする説もある。

式子内親王(しょくしないしんのう 「しきし」とも「のりこ」とも読まれる 1149-1201)後白河天皇皇女。賀茂斎院(1159-1169)。
千載集初出(入集九首、女性歌人で最多)。新古今四十九首。勅撰入集百五十七首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では斎宮女御と番えられている。
小倉百人一首 89 「玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることのよわりもぞする」
http://bit.ly/10bUYTA
http://bit.ly/XugWzt

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