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2017年02月21日05:20

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朝日さす峰のつづきはめぐめどもまだ霜ふかし谷のかげ草 崇徳院御歌

朝日さす峰のつづきはめぐめどもまだ霜ふかし谷のかげ草
 崇徳院御歌
 先照高山(せんせうかうざん)
 新古今和歌集 巻第二十 釈教歌 1946

「朝日がさす峰に続く山の高い所では、木や草も芽を出しているが、谷かげに生える草は、まだ霜に深く閉じられている。」『新日本古典文学大系 11』p.567

続詞花集[藤原清輔による私撰集。『詞花集』に継ぐ第七勅撰集となるところを、下命者である二条天皇(1143−1165)の崩御に遭い実現しなかった]釈教。
先照高山 先ず高山を照らす。
「譬如日出、先照高山、次照幽谷、次照平地」(大方広仏華厳経)。
釈迦が世に出て(「日出」)、まず、悟りの資質をもつ菩薩たち(「高山」)に説法したこと。
めぐめ 「芽ぐめ」と「恵め」(仏法の恩恵)との掛詞。
谷のかげ草 「幽谷」は縁覚・声聞[仏教の修行の境涯]、「平地」は衆生の譬喩。
参考「朝日いでて峰の梢を照らせども光も知らぬ谷の埋れ木」(寂然 法門百首 雑)。

崇徳院(すとくのいん 1119-1164)第75代天皇(在位 1123-1142)。仁平元年(1151)頃、藤原顕輔に命じて第六勅撰和歌集『詞花和歌集』を撰進させた。
詞花集初出。新古今七首。勅撰入集八十一首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では清慎公[藤原実頼]と番えられている。
小倉百人一首 77 「瀬をはやみ岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ」
http://bit.ly/19gRdh1
http://bit.ly/19gRh0o

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