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2017年02月15日23:15

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薬師寺東塔

20時すぎ、夕食どきにTVを点けたら
奈良・薬師寺の東塔の1300年の歴史において
はじめて行われているという大修理の様子が映し出されていた。

槍鉋(やりかんな)を用いた宮大工さんの仕事ぶりや、
シロアリの被害が甚大な心柱の補修方法、
脆弱な地盤であることを考慮した基礎構造の刷新など
建築関係者としてはなかなか興味深かった。
基本理念である1300年の木を可能な限り残し、
いにしえの姿に限りなく近づけるという考えは素晴らしいです。

私、薬師寺東塔は昔から気になる建築のひとつです。
高校生の時の現代国語の教科書にあった
福永武彦の「飛天」というエッセイに感銘を受けたことがあります。
飛天とは塔の頂部の水煙にある透かし彫りになっている天女たちのことです。
飛天は笛を吹きながら永遠の音楽を奏でている…
というイメージに私はしびれました。
と同時に、その時の現国の教師が薬師寺関連の有名な短歌ということで
歌人・佐佐木信綱の以下の歌を教えてくれました。

ゆく秋の
大和の国の
薬師寺の
塔の上なる
ひとひらの雲

忘れっぽい私ですが、この短歌に限っては
今でもすらすら出てきます。
この歌の情景にぴったりだと思う音楽は
ドビュッシーの前奏曲集第1巻の4曲目、
「音と香りは夕べの空にめぐりくる」かな。


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