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2017年02月12日09:06

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復興30km地点だと?

 先日、福島市で行われた福島復興再生協議会で今村復興相が「福島の復興は
マラソンに例えると30km地点。ここが勝負どころだ」と発言。これを聞い
た内堀知事がすぐに「避難指示区域ではまだスタートラインにも立っていない
地域もある。解除された地域も序の口だ」と反論した。さらに非公開で行われ
た会議で、今村大臣は「フクシマ・ファースト」とも発言したという。大騒ぎ
にこそなっていないが、違和感を覚える県民は少なくあるまい。
 知事が大臣に即反論するのは異例のことだが、もちろん福島県民の心情を考
えてのことだろう。ご存じの通り、政府は帰宅困難区域を除き避難解除を急い
でいる。帰りたい人がいる以上、それ自体は間違っていると思わないが、避難
解除がマラソンのゴールでもない。それは避難解除した葛尾村の帰還率が7%
余りしかないことからも明らかだ。また、福島第一原発は県名が記された唯一
の原子力施設であり、フクシマという呼び方に県民の一部は神経質になってい
る。政治家はすぐ調子に乗って時事用語を使いたがるが、ここでトランプの真
似はさすがに無神経といわざるを得ない。
 写真は雪を被ったフレコンバックだが、避難区域以外でもこういう仮置き場
の風景はあちこちにある。せめてこれが目の前から消えることが、最優先の課
題であり、もしかすると30km地点なのかもしれない。その部分に手をつけ
ず、政府の描いたシナリオだけを押しつけるのは傲慢ではなかろうか。とくに
避難指示を一度でも受けた地域は、被災者としての傷を負いながら生きている
のだ。少なくとも今村大臣が現職中に福島復興が為されることなど、絶対にあ
り得ないと断言できる。


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