今年度ベスト1映画が決定しました!
それがこのドント・ブリーズです。
去年の映画だろ、と思うかもしれませんが、静岡では今年になってやっと公開されたので仕方ありません・・・。
娘を交通事故で失ったメクラの退役軍人の家に、泥棒3人組が入り込んだら、地獄だったというお話。
この映画、ほとんどがこのジジイのただの一軒家の中が舞台なのですが、いつの間にかそこが完全に地獄に変容する魔法がかけられています。
メクラのジジイが超強いわけですが、メクラなので見られてもOK。
ただし、聴覚は超敏感なので、息をするのも危険というわけです。
ここがちょっと奇抜な設定ですが(こういうモンスター自体はこれまでのホラーにも出てきましたが)、この映画の素晴らしさはそこではありません。
とにかく90分程度の映画の中に、ありとあらゆるアイデアが積み込まれ、同時に無駄なものを極限まで削った内容となっています。
泥棒が家の中に入り込んでからは、一切のダレ場の無いノンストップのジェットコースターで、エンドロールまで絶え間なく緊張感が続きます。
おまけに、登場人物も必要最低限、登場するアイテムも一切無駄にしません。
展開も、観客がどう思うかをすっかり予測したうえで、見事にコントロールをしたものとなっています。
本当に考えに考え抜かれた映画です。
監督は、ホラー映画が本当に好きでたまらず、人を怖がらせるのが本当に楽しくてたまらないのでしょう。
恐怖に極端に特化した、ただ怖いだけでいいじゃない、という純度の高い映画です。
これはホラーの歴史に確実に残ると思います。
個人的には、ノーベル文学賞を与えたいほどです。
最後まで文句なしの大傑作!
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