神風や山田の原のさかき葉に心のしめをかけぬ日ぞなき
越前
五十首歌たてまつりし時
新古今和歌集 巻第十九 神祇歌 1884
「伊勢の山田の原の榊葉にしめ縄をかけ、御神のことだけ心にうかべ、ひたすら思いをよせて、お祈りしない日とてございません。」『新日本古典文学大系 11』p.549
建仁元年(1201)二月、老若五十首歌合、二百四番右持。
山田の原 伊勢神宮外宮の鎮座する地名。
心のしめをかけ 「心」をそのことで「占め」、また「心をかけ」を掛ける。
しめ 注連縄(しめなわ)。「神風」「榊葉」の縁語。
作者越前は、伊勢神宮の祭主である大中臣氏出身。
伊勢大神宮関係の詠。
嘉陽門院越前(かようもんいんのえちぜん 生没年未詳 建長元年(1249)には生存)鎌倉時代初期に活躍した歌人。後鳥羽院の母七条院殖子、後鳥羽院の皇女嘉陽門院礼子に仕える。
新古今集初出(七首)。勅撰入集二十六首。
http://bit.ly/16EHTTk
http://bit.ly/16EI9Se
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