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2016年12月15日05:10

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さやかなる鷲(わし)の高嶺の雲ゐよりかげやはらぐる月読(よみ)の森 西行法師

さやかなる鷲(わし)の高嶺の雲ゐよりかげやはらぐる月読(よみ)の森
 西行法師
 伊勢の月読(よみ)の社にまゐりて、月を見てよめる
 新古今和歌集 巻第十九 神祇歌 1879

「清らかにさえて照らす、天竺の高嶺霊鷲山[りょうじゅせん]の遠い空から、光をやわらげて、月光がそそいでいる月読の社よ。」『新日本古典文学大系 11』p.548

 御裳濯河歌合。西行法師家集。玄玉集[建久二年 (1191) 頃に成った私撰歌集で撰者未詳]神祇、三句「雲間より」。
月読の社 伊勢神宮の末社。天照大神の弟である月読尊(つきよみのみこと)をまつる。
鷲の高嶺 印度の霊鷲山。釈迦が仏法を説いた(法華経)。
かげやはらぐる 「和光同塵」(老子)。和光垂迹。神仏習合思想の表現。
月読尊の本地を釈迦如来と見なしたか。[本地垂迹 仏が日本の神として現れること。]
伊勢大神宮関係の詠。

西行(さいぎょう 1118〜1190)平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武士・僧侶・歌人。
詞花集初出。新古今集入集九十五首(最多歌人)。勅撰入集二百六十七首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では在原業平と番えられている。
小倉百人一首 86 「なげけとて月やはものを思はするかこちがほなる我が涙かな」
http://bit.ly/19NwbaG
http://bit.ly/14DbHMb

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