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2016年11月30日04:56

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西の海たつ白浪のうへにしてなに過ぐすらんかりのこの世を

西の海たつ白浪のうへにしてなに過ぐすらんかりのこの世を
 この歌は、称徳天皇の御時、和気清麿を宇佐宮にたてまつり給ひける時、詫宣し給ひけるとなん
 新古今和歌集 巻第十九 神祇歌 1864

「西の海にたつ白波の上で、どうやって過ごすというのだろう。かりそめのこの世を。白波(泥棒)の上に泰平の世を築き得るはずなどないではないか。」『新日本古典文学大系 11』p.544

宇佐託宣集八、四句「なにすごす覧」。延慶本平家物語三末。
西の海 「白浪」を導くために、宇佐八幡宮の鎮座する西海を詠んだ。
白浪 盗人(後漢書・霊帝紀)。帝位を簒奪しようとした道鏡をさす。
宇佐託宣集九に引く和気清麻呂為勅使参宇佐宮事被書絵詞(後白河院時代の成立という)では、宇佐八幡が道鏡を「ぬす人法師」と呼ぶ。
神護景雲三年769)の事件。翌年、道鏡は破滅した。
宇佐八幡宮の神詠。

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