mixiユーザー(id:1219102)

2016年10月22日04:25

210 view

映画「復活の日」

金曜22〜24:55までBSフジで放送。2時間36分という角川映画の1980年制作の超大作。
ツッコミ所には事欠かないが、テーマと展開、映像等はかなり良い作品だと思う。

私は当時サントラ盤を予約したら、試写会のペアチケットが必ずもらえるということで購入して妹と観に行ったのを覚えている。

原作:小松左京、監督:深作欣二、主役は草刈正雄。
細菌兵器(映画ではイタリア風邪…ワクチン無し、致死率100%)で人類の大半が死滅。寒冷な南極だけにはウィルスが広がっていない、広まらないことが分かり、各国の南極基地の人たちで連邦共和国を作り、ウィルスが無くなる、もしくはワクチンが出来るのを待つ。
しかし、時は米ソ冷戦真っただ中(原作は1964年作)で、互いの核ミサイルの自動報復モードは解除されていなかった。
そこに一ヶ月以内に米首都ワシントンに巨大地震が襲うことが分かる。
米国本土には生存者はいないのに報復システムは作動しているという皮肉。
大地震をソ連のミサイル攻撃と認識してしまうと報復が報復を呼び、ミサイルの目標の一つが南極基地に向いている。
このままでは人類が完全に絶滅してしまう。ミサイルを止めるために米軍少佐と草刈正雄がワシントンD.C.に向かうという、この時代としては当にホットなテーマだった。
誰もベルリンの壁崩壊、東西ドイツの統一、大EUROなんて想像していなかった時代…

草刈の相手役には永遠のジュリエット:オリビア・ハッセー。布施明と再婚する頃だった。
何となく顔の濃さが布施と草刈は似ている気がする(笑)

さて、本編と関係のない日本でウィルスが蔓延するシーンに登場するのが、医師役の緒形拳、その看護師で草刈の恋人だったのが多岐川裕美等、チョイ役すら豪華キャスト。

しかし、更に豪華なのにほとんど話題にならなかったのが音楽。
テーマソング「ユーアーラヴ(Toujours gai mon cher)」は作詞:ジャニス・イアン、作曲:テオ・マセロ。
音楽:羽田健太郎、音楽プロデュース:テオ・マセロって、マイルス・デイヴィスもビックリするだろう。
マイルスが半ば引退していた頃、暇だったので受けたのかもしれない。
羽田健太郎の書いたと思われる核ミサイルが爆発するシーンの音楽はかなりの出来栄えだと思うが、余り注目されなかった。

ジャニスの曲は、代表曲「ラヴ・イズ・ブラインド」にだって引けを取らないくらいの名曲だと思うが、ほとんどヒットした記憶がない。ベスト盤にだってほとんど入っていない。
本日の感動のラストシーンでもほとんどカットされてしまった不遇の名曲。

更に翻訳:清水俊二、戸田奈津子。清水はレイモンド・チャンドラーの翻訳で特に有名な人。
南極ロケは敢行するわ、マチュピチュでロケするわ、一説によると1980年当時で30億円かかったそうだ。

人類が極く一部を残し死滅した中、ワシントンD.C.から仲間のいる南極(実際はチリ最南端)にまで徒歩で帰る草刈正雄が何故、無理にペルーの山間部マチュピチュを通ったのかは謎。
数年かけて歩いて戻るという設定であれば、マチュピチュには寄らず、山伏とか行者じゃないんだから、平地を選べば良かったのに…と思わずにはいられなかった。
少なくとも帰還は1年短縮出来たろう。
0 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年10月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記