mixiユーザー(id:7886422)

2016年06月30日10:21

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出演者が少ない2つの映画

最近、レンタルDVDでみた2つの洋画、
『パピヨンの贈りもの』と『おとなのけんか』は
出演者が少数に限定されたヒューマン・ドラマでした。
前者はお爺さんの少女の2人、後者は2組の夫婦の出演場面が
全体の90%以上でした。
どちらも80分程度の長さですが、非常に中身が濃い映画です。
出演者2人、4人と限定されるので、
全体が非常にシンプルで、
自分が少数の出演者の一部のような錯覚さえ感じます。
昔みた『12人の怒れる男たち』という陪審員の映画もそうでしたね。

2002年に製作されたフランス映画『パピヨンの贈りもの』は
希少な蝶の収集が好きな老人ジュリアンと、
シングルマザーに放ったらかしで孤独な少女エルザ(9歳)の物語。
2人が希少な蝶イザベルを採りに行く旅の線と、
一方でエルザの母が誘拐事件と勘違いする線が
最後に結びつくのですが、その後に重要なオチがあります。
「蝶」が全体の重要なキーワードになっています。
蝶が幼虫からサナギ、そして孵化という成長するイメージが
人間関係や少女エルザの成長に重なることで深みを加える要素になっています。
なかなかよく出来た脚本だと思いました。
編集もよく、無駄がない。
語りすぎず、見る側に想像させる部分の流れがよい。

この映画は、FMでお爺さんと少女の対話のような主題歌を耳にしたことで
見てみたいと思った作品ですが、当たりでした。
下の動画は予告編と主題歌です。

https://www.youtube.com/watch?v=pZkyT-kNUxk&list=PLCP-Z5iB6e4njpEd5-WpzSCpdRmwHuaaw


https://www.youtube.com/watch?v=Yns0SHj53Wo&list=PLCP-Z5iB6e4njpEd5-WpzSCpdRmwHuaaw&index=2


2011年の『おとなのけんか』は、
学校で怪我を負わされた子どもとその加害者の子どもの親同士が
被害者宅で、こどもたちのことを話し合うだけの映画。
表面的な親密な雰囲気から、嗜好のちがいや夫婦関係などが吐出し
泥試合に発展します。
「人の不幸は蜜の味」的なところがコメディのオチになっています。

ロマン・ポランスキー監督が、こんな映画を撮っていたの!
と思うような作品でした。
この映画は、私が行くレンタルビデオ店の
“店長のおすすめ”とあったので見てみました。

https://www.youtube.com/watch?v=nwIhDJb8iqk




2つの作品を音楽とい視点で比較するなら
『パピヨンの贈りもの』は、老人が幼女の成長を見守るような内容なので、
ベートーヴェンのチェロとピアノのための変奏曲のイメージ、
『おとなのけんか』は4人が終始、不協和音を奏でているので
バルトークの弦楽四重奏というイメージでしょうか。

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