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2016年05月31日04:46

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これや見し昔住みけん跡ならんよもぎが露に月のかゝれる 西行法師

これや見し昔住みけん跡ならんよもぎが露に月のかゝれる
 西行法師
 百首歌よみ侍りけるに
 新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1682

「これがあの昔住んでいた跡であろうか。庭を埋める蓬の露に月が映っているよ。」『新日本古典文学大系 11』p.490

西行法師家集、五句「月の宿れる」。
見し昔 経験した昔。「見し秋」「見し世」の類。
よもぎが露 荒れはてた庭のさま。蓬は荒れた庭に生える。
かゝれる 露の表面に月が浮ぶ意か。露の縁語でもあろう。
「古里」に寄せる懐旧。

西行(さいぎょう 1118〜1190)平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武士・僧侶・歌人。
詞花集初出。新古今集入集九十五首(最多歌人)。勅撰入集二百六十七首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では在原業平と番えられている。
小倉百人一首 86 「なげけとて月やはものを思はするかこちがほなる我が涙かな」
http://bit.ly/19NwbaG http://bit.ly/14DbHMb

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