むかし見し庭の小松に年ふりて嵐のおとをこずゑにぞきく
西行法師
題しらず
新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1679
「昔見た庭の小松にも年月が経ち、今は嵐の音をその梢に高く聞くことだ。」『新日本古典文学大系 11』p.489
西行法師家集、二句「宿の小松に」。
「古里」に寄せる懐旧。
西行(さいぎょう 1118〜1190)平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武士・僧侶・歌人。
詞花集初出。新古今集入集九十五首(最多歌人)。勅撰入集二百六十七首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では在原業平と番えられている。
小倉百人一首 86 「なげけとて月やはものを思はするかこちがほなる我が涙かな」
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