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2016年05月22日04:40

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いかにせんしづが園生(そのふ)の奧の竹かきこもるとも世の中ぞかし 皇太后宮大夫俊成

いかにせんしづが園生(そのふ)の奧の竹かきこもるとも世の中ぞかし
 皇太后宮大夫俊成
 述懐百首歌よみ侍りけるに
 新古今和歌集 巻第十七 雑歌中 1673

「ああどうしたものか。誰も顧みない農家の園の奥の、境の竹垣のように隔てを置いて引き籠っていても、所詮世間の内を出ないのだ。」『新日本古典文学大系 11』p.487

長秋詠藻[俊成の家集]述懐百首「竹」、保延六(1140)、七年頃。
園生 屋敷地にある菜園。
竹かきこもる 「竹垣」と「かき籠る」と掛詞。
世の中 竹の縁語の「節(よ)」に「世」を掛けるのは常套。
生きている限り世俗の内を遁れられないという道理を改めて述懐する理由があったのであろう。
「閑居」に寄せる。

藤原俊成(ふじわらのとしなり(しゅんぜい)1114-1204)定家の父。
詞花集初出。千載集撰者、千載入集三十六首。『六百番歌合』判者。新古今入集七十二首。勅撰入集四百二十二首。
隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では在原行平と番えられている。
小倉百人一首 83 「世の中よ道こそなけれ思ひ入る山の奥にも鹿ぞ鳴くなる」
http://bit.ly/WBaPKp http://bit.ly/165RuQ6

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