数週間前、久しぶりに水彩画を描きました。
印刷物のジョルジョ・モランディの静物画を見ながら模写しました。
モランディの構図の工夫を探るという点では非常におもしろかったのですが、
本当のねらいは、点描法で描くことでした。
その理由は、県内のある美術館で基礎水彩・パステル講座があることを知り
参加を申し込んでいたからからです。
だからこの模写は、その予習。
講座のお題は「スーラに学ぶ風景画」を描くことでした。
スーラと言えば点描画です。
実習前にスーラをはじめとした様々な画家の点描の講義があり
それらの手法を特徴を学習してから
美術館内の庭園の中の風景を描きます。
参加者は30人ほど。
私はほぼ満開だったシダレザクラを
にわか点描法で描きました。
実習時間が4時間ぐらいしかなかったので
とりあえず完成させることを優先しました。
色はそれなりにのりましたが、
濃淡の差があまり出なかったのが不満でした。
(使ったのは42✕32センチの6号のスケッチブックです。)
別のアングルのシダレザクラの写真と撮って、
自宅に戻ってから再アタックをしました。
時間をかければ、色はのりますが、
実物を目にした時に感興は薄れるので
なんかイマイチですw。
写真を見ながら描くのがダメだと思ったので
今度は印象だけで描いてみることにしました。
私の場合、シダレザクラの花よりも
樹や枝の構造に関心がありました。
そういったものを形象化して描いてみると
やや抽象的な表現に近づきました。
ピンクの花だけは、点描で少しだけ描きました。
色数も青・ピンク・ブレーに限定。
このあたりにくると、点描は何処かへいってしまい
モンドリアンのような抽象的な様相で
シダレザクラのイメージを描きたくなります。
上の絵をタテ線・ヨコ線と色だけで描いてみました。
なんとなく都市の風景のようにも見えてきます。
これがいちばん私らしいかなぁw。
次の展開はもっとシンプルにしたくなって
ピンクのヨコ線がサクラ、
黒のタテ線が幹や枝に見立てて
より抽象的に描いてみました。
なんとなくフワッとした感じになりました。
ドルチェのよう…w。
私が好きな洋画家・山口薫の作品に
これと似たような色彩感のものがあったかも。
頭のどこかに刷り込まれているようです。
下の油彩画は山口薫の『おぼろ月に輪舞する子供達』
彼が描いたグレー地に白い月が浮かぶ様子と
私が描いたシダレザクラの色彩感が妙に重なりました。
先週は比較的、ヒマだったので、
夜は水彩画で遊んでみました。
時間をつくって、又やってみようかな。
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