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2016年04月08日11:38

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モランディの絵画と遊んだ話し

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先月3月17日の日記で、
「モランディ−終わりなき変奏」という展覧会を見た感想を記しました。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1951135878&owner_id=7886422

その後、岡田温司著の『モランディとその時代』を読みました。
その中にあったフランチェスコ・アルカンジェリの言葉、
「均衡のまわりには、内的に大きな振動をともなう深い闘争が潜んでいる」
の箇所に触発されて
自分なりにジョルジョ・モランディの絵画を模写しながら、
彼が作品を作りながら何を考えていたか、
その一端でも感じてみたいと思っていました。

たまたま引っ越しの後、開けていなかったダンボールの中から
透明水彩の画材が一式発見されたのでそれらを使ってみることにしました。
模写の対象は岡田氏の著作の表紙に使われていた
1957年の「静物」にしました。
モランディに馴染みがあるアースカラーの色調よりに比べたら
どちらかというとクール・グレイ系の色調です。

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構図などを考えてみながら、
しばらくこの作品と対峙してみました。
赤い補助線は私が引いたものです。

・ヨコを3分割して、中央に静物を配置している。
・タテを6分割して、上下の端を余白にしている。
・静物はタテの4分割している。
・テーブルの線が3分の1のところと合致している。
・対角線や三角形の対角線らの交点は、静物の要所になっている。
・静物の上端・下端を揃えているが、無機質感はない。
・わずかしか見えない銅の水差しであっても全体像が感じられる。
・青い箱のようなものが謎。
・色価を考えなら、最小限の色だけ
・タテの輪郭も、最大で14本になるところを6本ぐらいにしか感じない。
・合理的に考えられた建築や精密機械のディテールのようにみえる。

これだけよく見ると、画用紙には用意に下書きができます。
でもモランディと全く同じ着彩ではおもしろくないので、点描風にしていました。
(水彩画を書くのは10年ぶりぐらい。腕が鈍っていてガッカリ)
久しぶりに3時間ほど透明水彩と格闘しました。
たまたまBGMしていたのがフランシス・プーランクだったのがいけなかった。
地中海の水や風をイメージする音楽につられていまい
全体的にトーンが淡目になってしまいました。
地や土を想起させるモランディの色彩感に対して、
どちらかというと水や空気のようなトーンになりました。
失敗作で恥ずかしいのですが、ネタなので公開します。

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それでも、photfuniaさんの尽力のおかげで
ルーブル美術館などに展示されたかのような様子を合成できました。

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